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痙縮に対するショックウェーブ 最新の治療機器

           

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この記事を読んでわかること

最新の治療機器であるショックウェーブについて
脳卒中で出現する痙縮
痙縮に対するショックウェーブの効果


ショックウェーブとは機械によって生成した衝撃波を患部に当てる治療方法です。
筋肉の機能の改善や骨の治癒を促進する効果があり、近年では脳卒中の後遺症である痙縮の治療についても使用されるようになりました。
この記事ではショックウェーブの効果、痙縮についての概要、痙縮に対するショックウェーブ治療について解説します。

ショックウェーブ(体外衝撃波治療:ESWT)とは?

ショックウェーブの写真
ショックウェーブ治療とは音速を超える衝撃を治療部位に与えることで様々な治療効果が得られる物理療法です。

筒状になっている治療機器の中に金属製のボールが入っており、特殊なガスでボールに圧力をかけ、ボールを筒の中で動かすことで衝撃波を作り出します。
こうして発生した衝撃波を患部に当てることで治療を行います。
ショックウェーブはその場での痛みの改善と継続して行うことで組織が元に戻る力をサポートする効果が期待できます。
特に皮膚や腱に対しては血管を新しく作る作用や血流を改善する作用があり、柔軟性の改善に関係しています。
ちなみに、衝撃波と聞くと痛そうなイメージがありますが、治療中の痛みはあまりなく照射部位や強さによっては響くような軽い痛みを感じることがあります。
ショックウェーブは整形外科などの運動器疾患に対する治療として普及してきました。
例えば、骨折後に上手く骨がずれてくっついてしまった際の治療や、足の裏にある膜に炎症が起こる足底腱膜炎などに対する治療として開発されてきました。
また、内科疾患では尿路結石に対して使用することで尿菅の中にできた石を砕く治療が行われています。
日本では2008年から医療機器としての承認が下り、2012年に難治性足底腱膜炎に対して初めて保険診療が可能になりました。
現在ではスポーツ分野に応用されており筋肉の柔軟性の改善などに応用されています。
さらに、2025年に発表された脳卒中治療ガイドラインでは脳卒中の後遺症である痙縮に対して効果があることが発表されました。

脳卒中の後遺症で起こる痙縮

痙縮とは脳や脊髄を損傷した際に筋肉がつっぱり動きにくくなる麻痺が出現する症状です。

脳や脊髄の障害によって神経が損傷し、筋肉が引っ張られた時に力が入る反射が通常より出現しやすくなることが原因です。
また、神経の障害によって出現した痙縮によって活動量が落ちた場合は、筋肉そのものが硬くなり、より痙縮が悪化する可能性があります。
痙縮が出現すると痛みや関節が動かしにくくなったり、生活動作にも影響が出現します。
例えば、指を握り込んでしまい開くことが難しくなったり、歩く際に足首が下や内側を向いて歩きづらくなることなどがあります。
痙縮の症状は脳卒中を発症してから数ヶ月後に悪化することがあり、注意が必要です。
近年では痙縮に対してショックウェーブが有効であることが分かり、ショックウェーブを導入する施設が増えています。

痙縮に対するショックウェーブの効果

痙縮に対する治療方法として、脳卒中の治療方針を示した脳卒中治療ガイドライン2021改定2025では「体外衝撃波治療を行うことは妥当である」と記載されています。
近年、ショックウェーブの痙性に対する効果を調べた研究が多数発表され、痙縮治療に効果的であることが明らかになりました。
具体的な効果としては、痙縮の程度を測る検査項目や関節可動域、運動機能の改善が認められています。
痙縮が続くことで筋肉が短くなったり硬くなったりすることがありますが、ショックウェーブはこれらの障害に特に有効です。
痙縮の治療は早期から行うことが重要とされており、ショックウェーブの登場によって急性期から積極的な治療が行いやすくなりました。
ショックウェーブの注意点として、治療後すぐの効果は認められていますが長期的な継続効果に関しては明らかになっていません。
そのため、効果を持続的に得るためにはショックウェーブ治療を継続して行うことが必要です。
また、筋肉の硬さを改善する効果はありますが神経そのものを治療することはできません。
今後、神経自体を治療することができる再生医療の発展が期待されています。

まとめ

この記事では痙縮に対するショックウェーブ治療について解説しました。
ショックウェーブは機械によって衝撃波を生み出して患部に当てる治療方法で、これまでは主に整形外科の分野で用いられてきました。
痙縮とは脳卒中や脊髄損傷の後遺症で、筋肉が硬くなることで痛みや生活動作の制限に繋がります。
近年ではショックウェーブの痙縮に対する治療効果が明らかになり、主に筋肉の障害の治療に対して用いられています。
脳卒中で残存した神経障害の治療は確立されていませんが、再生医療にはその可能性があります。
今後、神経再生医療×リハビリテーションの治療の研究は進んでいきます。
私たちのグループは神経障害は治るを当たり前にする取り組みを『ニューロテック®』と定義しました。
当院では、リハビリテーションによる同時刺激×神経再生医療を行う『リニューロ®』という狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療を行っていますので、ご興味のある方はぜひ一度ご連絡をお願いします。

よくあるご質問

ショックウェーブの治療時間はどれくらいかかりますか?
ショックウェーブは衝撃波を何発当てるかで時間が変わります。
基本的には2000発程度で治療することが多いため、数分〜長くても10分くらいで治療が終了します。
治療時間は短く、負担が少ない治療方法です。
ショックウェーブを行ってはいけない場合はありますか?
ショックウェーブは衝撃波を数分間当て続ける治療のため、場合によっては内出血などが起きる可能性があります。
そのため、血液をサラサラにする抗凝固薬などを使用している方には使用することができません。
また、当てる部位に感染や傷がある場合や、成長期の骨端線に使用することはできません。

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    <参照元>
    1:体外衝撃波治療の基礎知識|日本体外衝撃波医学会:https://jamst.smoosy.atlas.jp/ja/treatment
    2:脳卒中治療ガイドライン2021改定2025:https://www.jsts.gr.jp/img/guideline2021_kaitei2025_kaiteikoumoku.pdf
    3:痙縮病態から考える早期介入の痙縮軽減と物理療法の可能性|J -stage:​https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjeapt/advpub/0/advpub_2025-004/_pdf/-char/ja

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    PROFILEこの記事の監修
    貴宝院 永稔
    貴宝院 永稔 医師
    (大阪医科薬科大学卒業)
    • 脳梗塞・脊髄損傷クリニック 総院長
    • 日本リハビリテーション医学会認定専門医
    • 日本リハビリテーション医学会認定指導医
    • 日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
    • ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

    私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
    リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
    このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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