冷え性や血行不良が引き起こす脳梗塞の危険性とは? | 脳卒中・脊髄損傷|同時刺激×神経再生医療™|東京大阪名古屋札幌福岡

冷え性や血行不良が引き起こす脳梗塞の危険性とは?

           

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この記事を読んでわかること

冷え症と脳梗塞の関係がわかる
脳梗塞の原因となる血行不良の病態がわかる
脳梗塞の予防方法がわかる


脳梗塞はさまざまな原因で発症しますが、実は冷え性の方は血行不良に陥りやすく、脳梗塞の発症リスクが通常の方よりも高いことが知られています。
これは、冷え性の方は動脈硬化によって血流が低下しやすい状態だからです。
この記事では、冷え性や血行不良が引き起こす脳梗塞の危険性とその予防法について詳しく解説します。

血流が悪いと脳梗塞リスクが高まる理由を解説

血流が悪いと脳梗塞リスクが高まる理由を解説
「脂っこいものばかり食べている」「冷え性で血行不良と言われている」
上記のような方は通常の方よりも脳への血流が悪くなるため、脳梗塞に陥るリスクが高く注意が必要です。
では、なぜ血流が悪いと脳梗塞リスクが高まるのでしょうか?
そもそも脳梗塞の多くは長期的な高血圧・糖尿病・高脂血症によって生じる動脈硬化が原因であり、動脈硬化が進むと血管は硬く・脆く変性し、内腔は狭小化していきます。
例えば、川をイメージするとわかりやすいですが、川は流れの速いところにはゴミはたまりませんが、流れの遅いところにはどんどんゴミが溜まっていきます。
血液も同じで、血管が狭くて血流が悪いところや、そもそも血液量が少ないところでは、血液を構成する成分である血小板や凝固因子(フィブリノゲンなど)がまるで川を流れるゴミのように凝集しやすくなり、血栓が形成されやすくなるのです。
その結果、脳を栄養する血管が完全に閉塞して脳梗塞に至ります。
脳への血流が悪くなる原因として下記のような要因が挙げられます。

  • 脳血管の動脈硬化
  • 心臓からの血液の拍出低下
  • 血液量の減少
  • 脳血管の物理的な閉塞

脳血管の動脈硬化は先述した通りですが、ほかにも例えば重度の心不全や弁膜症などによって心臓から駆出される血液量が減少すれば、脳血流は低下して脳梗塞のリスクが上がるため、注意が必要です。
また、サウナや夏場の運動などで脱水状態に陥っていると血液は濃縮され、粘度が高まることでやはり血流が悪くなります。
ほかにも、大動脈解離と呼ばれる病気では大動脈が解離し、脳へ血液を送る血管にも解離が波及すると物理的に閉塞するため、脳血流が低下して脳梗塞の原因となるため、注意が必要です。

冷え性が悪化すると血管に与える影響とは?

実は冷え性の方も脳梗塞になりやすいため、注意が必要です。
冷え性とは、動脈硬化などによって血流が低下し、温かい血液が届かなくなることで冷えを感じやすくなる状態です。
特に手指や足趾などの末梢では元々血管が細いため血流不足に陥りやすく、症状が進行すると青紫色に変色します。
正常な人でも、寒い時には体温が放散しないように血管を収縮させて体温を保持するため、手指や足趾が青紫色に変色することはありますが、冷え性の人は動脈硬化によって常にそのような状態となってしまうのです。
この状態が進行すると、脳血管の動脈硬化も進んで脳梗塞を発症する可能性があります。
(参照サイト:冷え症の生理学的メカニズムについて|J STGAE)

脳梗塞リスクを減らすための日常ケアのポイント

血流が悪くて脳梗塞になってしまうと、麻痺やしびれ、意識障害、見当識障害、高次脳機能障害など、さまざまな後遺症が残り、その後の人生に大きな支障が出る可能性があります。
そのため、脳梗塞リスクを減らすためには下記のように日常的にケアすることが重要です。

  • 喫煙者は禁煙し、非喫煙者も受動喫煙を避ける
  • 多量の飲酒は控える
  • 過剰な脂質や糖質の摂取は控える
  • 過剰な塩分摂取は控え、1日6g未満に抑える
  • 食物繊維を豊富に摂取する
  • 1日30分以上の有酸素運動を、少なくとも週3日以上は行う
  • 定期的に検診や健康診断を受診する

(参照サイト:動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022|日本動脈硬化学会)
上記のような生活習慣を心掛けることで動脈硬化の進展を予防し、脳梗塞をはじめとする脳血管障害や心筋梗塞、大動脈解離など、さまざまな動脈硬化性疾患の予防に努めましょう。

まとめ

今回の記事では、冷え性や血行不良が引き起こす脳梗塞の危険性について詳しく解説しました。
脳梗塞とは脳を栄養する血管が何らかの原因で梗塞し、脳細胞への血流が低下することでさまざまな神経症状をきたす疾患です。
原因はさまざまですが、普段から冷え性の方は動脈硬化が進んでいる可能性があり、脳梗塞などの動脈硬化性疾患が起こりやすい状態になっている可能性があるため、注意が必要です。
動脈硬化は一度進むと改善は困難であり、また動脈硬化によって脳梗塞を発症すれば後遺症が残ってしまう可能性もあります。
もし仮に脳梗塞を発症してしまった場合、後遺症を根治する術はなく、リハビリテーションによる機能の維持・回復が現状唯一の治療であるため、日常生活を見直して早期から発症予防に努めることが重要です。
一方で、近年では脳梗塞後の神経症状に対する新たな治療法として再生医療が大変注目されています。
ニューロテックメディカルでは、「ニューロテック®」と呼ばれる『神経障害は治るを当たり前にする取り組み』も盛んです。
「ニューロテック®」では、狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療『リニューロ®』を提供しています。
また、神経機能の再生を促す再生医療と、デバイスを用いたリハビリによる同時治療「同時刺激×神経再生医療Ⓡ」によって、これまで改善の困難であった脳梗塞後の後遺症の改善が期待できます。

よくあるご質問

高脂血症と脳梗塞の関係は?
高脂血症(脂質異常症)は動脈硬化を促進し、脳梗塞のリスクを高めます。
特にLDLコレステロール(悪玉コレステロール)が高いと、血管壁にプラークが蓄積し、血流が滞りやすくなります。
プラークが破裂すると血栓ができ、脳の血管が詰まることでアテローム血栓性脳梗塞が発症します。

総コレステロール値と脳出血の関係は?
低すぎる総コレステロール値(140mg/dL未満)は脳出血のリスクを高める可能性があります。
コレステロールは血管の構成要素であり、不足すると血管がもろくなり、破れやすくなるためです。
ただし、高すぎる場合は動脈硬化を進行させるため、適正範囲の維持が重要です。

<参照元>
1冷え症の生理学的メカニズムについて|J STAGEhttps://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnas/15/3/15_227/_pdf
2動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022|日本動脈硬化学会https://www.j-athero.org/

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PROFILEこの記事の監修
貴宝院 永稔
貴宝院 永稔 医師
(大阪医科薬科大学卒業)
  • 脳梗塞・脊髄損傷クリニック 総院長
  • 日本リハビリテーション医学会認定専門医
  • 日本リハビリテーション医学会認定指導医
  • 日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
  • ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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