有機・非アルカリ処理ココアが脳梗塞予防に効果的な理由とは? |幹細胞治療|ニューロテックメディカル

有機・非アルカリ処理ココアが脳梗塞予防に効果的な理由とは?

           

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この記事を読んでわかること

ココアに含まれるカカオポリフェノールは、抗酸化作用や血管保護作用を持ち、脳の健康に良い影響を与えることがわかる。
非アルカリ処理されたココアは、ポリフェノール含有量が多く、抗酸化作用が高いことがわかる。
「有機ココア」と表示されている製品は、アルカリ処理などの化学的加工を行っていないことが多く、選ぶ際の指標になることがわかる。


「ココアは体に良い」と聞いたことがある方も多いでしょう。
ココアにはカカオポリフェノールという抗酸化作用や血管保護作用をもつ成分が含まれています。
近年では、特に有機・非アルカリ処理のココアが、脳卒中の予防に役立つ可能性があるとして注目されています。
本記事では、その理由と選び方、日常での取り入れ方をご紹介します。

カカオポリフェノールの抗酸化作用と血管保護効果

カカオポリフェノールの抗酸化作用と血管保護効果
ココアは、熱帯地方の常緑樹であるテオブロマカカオという樹木の種子から作られます。
この種子には、ポリフェノールを含む、多くの植物由来の化学物質が含まれています。

こうした化学物質は、抗酸化作用や抗炎症作用、抗がん作用に加え、細胞死(アポトーシス)を抑える働きもあることが報告されています。
また、ココアの効果は、心臓病や消化不良、神経系疾患、血液循環障害など、さまざまな病気に対する効果として知られています。

ココアに含まれる主なフラボノイドはプロシアニジンです。
プロシアニジンは、カカオや黒大豆、シナモン、ナッツ、りんごなどの食品に多く含まれているフラボノイドです。

そして、このフラボノイドは、脳にも良い影響を与えることが知られています。
まず、脳の血液の流れを刺激し、血管新生や神経新生、学習と記憶を促進する神経細胞の形やつながりの変化を可能にします。
さらに、フラボノイドは認知能力を維持するのにも役立ちます。
そのため、ヒトにおけるアルツハイマー病や脳卒中を発症するリスクを減らすことも強調すべき点といえます。
ココアやココア由来製品に含まれるフェノール化合物の含有量が最も高いのは、純粋なココアパウダーです。
ついで、調理や製菓用の無糖チョコレートとブラックチョコレートです。
逆に、ココアバターから作られるホワイトチョコレートはほとんどフラボノイドを含んでいません。

カカオポリフェノールを積極的に摂りたい場合は、ホワイトチョコレート以外で、ココアや製菓用チョコレートやブラックチョコレートを選んでみましょう。

非アルカリ処理による栄養素の保持とその利点

非アルカリ処理による栄養素の保持とその利点
カカオ豆からココアパウダーを作るためには、焙煎のプロセスが必要です。
カカオ豆から殻を取り除き、細かく砕いたものはカカオニブと呼ばれます。
カカオニブは焙煎されることで、チョコレート特有の香りと色を持つようになります。
カカオニブがココアパウダーを作るのに使われる時には、アルカリ処理(ダッチプロセス)が行われることが多く、通常は炭化カリウムといった化合物が使われます。
このアルカリ処理によって、ココアパウダーの風味と色がよくなり、水や牛乳にも溶けやすくなるのです。

一方で、アルカリ処理をしない、つまり非アルカリ処理の場合には、アルカリ化ココアと比較して、フェノールおよびプロシアニジンといった植物由来のポリフェノールの含有量が高く、抗酸化活性も高かったという研究データがあります。

有機ココアの選び方と日常への取り入れ方

有機ココアの選び方と日常への取り入れ方
有機ココアという名称で販売されているものを目にしたことがあるかもしれません。
日本の有機加工食品 検査認証制度ハンドブックでは、「食品の製造・加工にはさまざまな手段が用いられるが、有機加工食品にあっては、物理的又は生物の機能を利用した加工方法に限られ、「化学的な加工方法」は認められない」とあります。

つまり、アルカリ処理なども行われてないものが「有機」という名称を使って良いことになります。
もし有機ココアを選びたいのであれば、「有機ココア」や「ココア(有機)」、あるいは「オーガニックココア」や「ココア(オーガニック)」と記載されたものを選択しましょう。
日常生活にココアを取り入れる方法として、最も簡単な方法は飲み物にすることでしょう。
飲みやすいように甘味も加えたいかもしれませんが、肥満傾向の方や糖尿病の治療中の方などは控えめにしておきましょう。
また、スポンジケーキやクッキーなどのお菓子作りの際に、ココアパウダーを加えるのも良いですね。
無理ない範囲でココアを生活に取り入れていきましょう。

まとめ

今回の記事では、ココアに含まれるポリフェノールの効能について、特に脳血管の保護などの観点から解説しました。
ポリフェノールなどの植物由来成分には、脳卒中の予防に効果がある可能性があるものもあります。
そうした成分を効果的に摂るためには、バランスの良い食事が大切です。
ココアのような食品で、日頃から血管を守ることは大切ですが、それでも脳卒中を発症することはあります。
脳卒中の場合、早期治療とともに、麻痺などの後遺症への対処も重要となります。
そこで、リハビリテーションに再生医療を組み合わせた方法が最近注目されています。
例えば、ニューロテック、脳梗塞脊髄損傷クリニックなどでは、脳卒中・脊髄損傷を専門として、狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療『リニューロ®』を提供しています。
リニューロ®では、同時刺激×神経再生医療®、骨髄由来間葉系幹細胞を用いて狙った脳や脊髄の治る力を高めた上で、神経再生リハビリ®を行うことで神経障害の軽減を目指します。
さらに詳しく知りたいという方は、公式HPをご覧ください。

よくあるご質問

ココアは脳にどのような効果があるのでしょうか?
ココアに豊富に含まれるポリフェノールには、脳の血流を良くする作用があります。
これにより、神経細胞の働きを活性化し、記憶力や学習能力の維持、アルツハイマー病や脳卒中のリスク軽減に役立つ可能性があるとされています。

高カカオチョコレートは脳にどのような効果があるのでしょうか?
高カカオチョコレートは、カカオ由来のポリフェノールを多く含み、強い抗酸化作用を持ちます。
これにより脳の老化を防ぎ、血流を改善しながら認知機能をサポートする働きが期待されています。
日常に取り入れやすい食品です。

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    <参照元>
    1:Cocoa Nibs – an overview | ScienceDirect Topics.:https://www.sciencedirect.com/
    2:Razola-Díaz MDC, Aznar-Ramos MJ, Verardo V, Melgar-Locatelli S, Castilla-Ortega E, Rodríguez-Pérez C. Exploring the Nutritional Composition and Bioactive Compounds in Different Cocoa Powders. Antioxidants (Basel). 2023 Mar 14;12(3):716. doi: 10.3390/antiox12030716. PMID: 36978964; PMCID: PMC10045957.:https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10045957/
    3:プロシアニジンの機能性 – 日本農芸化学会:https://katosei.jsbba.or.jp/view_html.php?aid=669
    4:有機加工食品 検査認証制度ハンドブック (改訂第3版):https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/pdf/kako_handbook_3.pdf

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    PROFILEこの記事の監修
    貴宝院 永稔
    貴宝院 永稔 医師
    (大阪医科薬科大学卒業)
    • 脳梗塞・脊髄損傷クリニック 総院長
    • 日本リハビリテーション医学会認定専門医
    • 日本リハビリテーション医学会認定指導医
    • 日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
    • ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

    私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
    リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
    このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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