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マシャドジョセフ病発症からの進行経過と余命を知る

           

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この記事を読んでわかること

発症年齢と症状の関係性とは?
平均余命と生活の質の変化について
進行を遅らせるための対策とケア方法


マシャドジョセフ病(脊髄小脳変性症の一種)は、30〜40歳代で発症し、歩行障害、運動失調、言語障害などが起こる疾患です。
病状は個人差がありますが、一般的に病気の進行は緩やかです。
呼吸筋の障害や嚥下困難が進むと、生命予後に影響を及ぼすようになります。
平均余命は発症から約20年と報告されています。

発症年齢と症状の関係性とは?

発症年齢と症状の関係性とは?
この記事では、発症年齢と症状の関係性とは?について解説します。

マシャドジョセフ病(Machado-Joseph病、SCA3)は、常染色体優性遺伝形式をとる神経変性疾患で、ATXN3遺伝子のCAGリピートの異常伸長によって発症します。
発症年齢は個人差が大きいですが、一般的に30〜40歳代での発症が多いとされます。
発症年齢と症状の現れ方には関連性があり、若年発症例では進行が早く、筋強剛やパーキンソン病症状、けいれん、認知機能障害などの非典型的な症状が起ることが多いです。
これに対し、高齢発症例では進行が比較的緩やかで、主に運動失調や歩行障害、眼球運動障害などの小脳症状が主体となる傾向があります。
このような症状の差異は、CAGリピートの長さに比例して発症年齢が若くなり、重症度が重くなるという、遺伝的特徴が要因とされています。
さらに、同じ家系内でもリピート数にばらつきがあるため、親よりも子のほうが早期発症・重症化する「遺伝的予測不能性」が見られることもあります。
したがって、発症年齢の把握は予後予測や治療方針の決定において重要であり、進行度に応じた個別対応が求められます。

平均余命と生活の質の変化について

この記事では、平均余命と生活の質の変化について解説します。
マシャドジョセフ病(Machado-Joseph病、SCA3)は、進行性の神経変性疾患であり、運動機能が徐々に低下する疾患です。
発症年齢や病態の進行速度には、個人差がありますが、一般的に発症後の平均余命は6〜29年とされ、若年発症例ほど進行が速く重症化しやすい傾向があります。

発症初期は、歩行障害やふらつきが見られ、やがて言語障害、手足のふるえ、筋萎縮、嚥下障害、眼球運動障害などが現れます。
中期以降は、車椅子生活や寝たきりになることも多く、誤嚥性肺炎や呼吸筋麻痺が生命予後に影響を及ぼすようになります。
しかしながら、治療の進歩とともに、リハビリ、栄養管理、嚥下管理、人工呼吸器の活用などで病状の進行を緩和し、生活の質を維持する取り組みが可能になりつつあります。
特に、発症早期からの家族や多医療職チームによる継続的なケアが重要です。
結果、患者さんの心理的安定や尊厳の保持にもつながります。
したがって、平均余命は一定の目安であり、適切な医療と支援によって、継続した安定した生活を目指すことが重要です。

進行を遅らせるための対策とケア方法

この記事では、進行を遅らせるための対策とケア方法について解説します。
マシャドジョセフ病の病状を完全に止める治療法は現在のところ存在しませんが、症状の進行を緩やかにし、生活の質を保つための対策は多くあります。
まず、理学療法が最も重要です。
バランス訓練や筋力維持のための運動を継続することで、転倒予防や歩行能力の維持が期待できます。
作業療法も導入することで、日常動作の補助や自立支援が可能になります。
嚥下障害がある場合は言語聴覚士による嚥下訓練や、食事形態の調整が必要となります。
また、ふるえ、けいれん、筋肉のこわばりに対しては対症療法として薬物が用いられ、必要に応じて整形外科的サポートや装具の使用も検討されます。
呼吸機能の低下に対しては、定期的な呼吸機能検査と、必要に応じて、在宅酸素療法や非侵襲的人工呼吸器の導入が有効です。
心理的ケアも重要で、病気への不安やうつ状態に対しては、カウンセリングや抗うつ薬の併用が大切です。
さらに、介護者支援や社会福祉制度の活用も欠かせません。
患者・家族・医療者が連携し、包括的なケアを早期から計画的に行うことで、症状の進行を抑え、より良い生活を目指せます。

まとめ

今回の記事では、マシャドジョセフ病の進行と余命:発症からの経過を知るについて解説しました。
マシャドジョセフ病は、神経変性を来す難病です。
変性した神経を蘇生できると症状の改善が期待できますが、根本的な治療法は確立されていません。
そのため、再生医療への期待は高まっています。
再生医療の実際例として、「神経障害は治るを当たり前にする取り組み」を、ニューロテック®と定義しています。
また、脳卒中や脊髄損傷、神経障害の患者さんに対する『狙った脳・脊髄の治る力を高める治療』を、リニューロ®と定義しました。
具体的に、リニューロ®とは、同時刺激×神経再生医療Ⓡにて『狙った脳・脊髄の治る力を高める治療』です。
また、その治療効果を高めるために骨髄由来間葉系幹細胞、神経再生リハビリ®の併用をお勧めしています。
ニューロテック、脳梗塞脊髄損傷クリニックなどでは、脳卒中・脊髄損傷を専門として、狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療『リニューロ®』を提供し、神経障害の軽減を目指しています。
これらの治療は、マシャドジョセフ病によって神経障害を来した患者さんに期待が持てる治療となるでしょう。

よくあるご質問

マシャドジョセフ病の余命は?
発症年齢や病態の進行速度によって異なりますが、一般的には発症から6~29年と幅がありますが、平均生存期間は21年と報告さています。
(Spinocerebellar Ataxia Type 3|NIH)
若年発症例では進行が早くなる傾向がありますが、高齢発症例では進行が比較的ゆるやかです。

マシャド・ジョセフ病とは何ですか?
脊髄小脳変性症の一種で、小脳、脳幹、脊髄の神経細胞が変性する疾患です。
そのため、歩行障害、手足のふるえ、言語障害、筋固縮などさまざまな運動障害を起こします。
常染色体優性遺伝性疾患で、ATXN3遺伝子のCAGリピート異常が原因と報告されています。

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    1:マシャドジョセフ病(MJD/SCA3)|東京逓信病院:https://www.hospital.japanpost.jp/tokyo/shinryo/shinnai/mjd.html
    2:Spinocerebellar Ataxia Type 3|NIH:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK1196/pdf/Bookshelf_NBK1196.pdf

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    PROFILEこの記事の監修
    貴宝院 永稔
    貴宝院 永稔 医師
    (大阪医科薬科大学卒業)
    • 脳梗塞・脊髄損傷クリニック 総院長
    • 日本リハビリテーション医学会認定専門医
    • 日本リハビリテーション医学会認定指導医
    • 日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
    • ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

    私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
    リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
    このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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