脳出血後の麻痺はどこまで回復? | ニューロテックメディカル

脳出血後の麻痺はどこまで回復する?退院後に家族が知っておきたいリハビリと支援の考え方

           

投稿日:
読み終わる時間は約 2


<この記事を読んでわかること>

脳出血後に麻痺が起こる理由と、回復を考えるときの基本がわかる。
退院後に家族が迷いやすい「手伝いすぎ」と「任せすぎ」の考え方がわかる。
自宅での生活動作、リハビリ継続、専門職へ相談すべきポイントがわかる。


脳出血後に麻痺が残ると、本人だけでなく家族も「どこまで回復するのか」「退院後にどこまで手伝えばよいのか」と不安を抱えやすくなります。この記事では、脳出血後の麻痺の回復を考えるうえで大切な視点、病院と自宅で動作が変わる理由、家族ができる支援、退院後のリハビリや専門職への相談の考え方を解説します。

脳出血後の麻痺はどこまで回復する?退院後に家族が知っておきたいリハビリと支援の考え方

立ち上がる時に介助してもらう男性
脳出血のあとに麻痺が残ると、本人だけでなく家族も大きな不安を抱えます。
「どこまで回復するのか」
「家に帰ってから歩けるのか」
「もっとリハビリを頑張らせた方がよいのか」
「危ないから家族が全部手伝った方がよいのか」
退院が近づくほど、こうした不安は現実的になります。病院ではリハビリスタッフが近くにいて、手すりや広い廊下もあります。しかし自宅では、トイレまでの距離、段差、夜間の移動、家族の介助量など、病院とは違う問題が出てきます。
脳出血後の麻痺の回復は、出血した部位や範囲、年齢、発症前の体力、合併症、リハビリの進み方、家庭環境によって異なります。完全に元通りになるかどうかだけでなく、トイレに行く、食事をする、家の中を移動するなど、本人ができる生活動作を少しずつ増やす、という視点で考えることが大切です。
この記事では、脳出血後の麻痺の回復について、家族が知っておきたいリハビリの考え方、退院後に起こりやすい困りごと、家族が専門職に相談したいポイントを解説します。

こんな場面で悩んでいませんか?

70代の父親が脳出血を発症し、右半身に麻痺が残ったケースを想定します。回復期リハビリテーション病院にて、起立動作や歩行訓練を継続し、在宅復帰の時期が迫っています。院内では手すりを利用した移動が可能ですが、疲労時には下肢の振り出しが困難となり、排泄時の方向転換で不安定になる場面も見受けられます。
患者様本人は「自宅に戻れば自然と身体を動かす量が増える」と意欲的ですが、ご家族は転倒への懸念から、具体的な自立支援の範囲について判断に戸惑っています。また、親族間でも「機能回復に向けた訓練を促すべき」という意見と、「安全を最優先し全面的に介助すべき」という主張が交錯し、方針が定まっていません。
こうした状況では、機能の予後を追うだけでなく、安全な生活環境の構築に向けて「本人の遂行能力」「家族による支援の加減」「専門職への相談のタイミング」を丁寧に整理していく視点が不可欠となります。

脳出血後に麻痺が起こる理由

脳出血とは、脳の血管が破れて脳の中に出血が起こる病気です。出血によって脳の一部が障害されると、その部分が担っていた働きに影響が出ます。
運動に関わる場所が障害されると、手足を動かしにくくなることがあります。これが麻痺です。右の脳に出血が起こると左半身に、左の脳に出血が起こると右半身に麻痺が出ることがあります。
ただし、脳出血後の生活のしづらさは、手足の動きだけで決まるわけではありません。感覚の鈍さ、バランスの悪さ、筋肉のこわばり、疲れやすさ、注意力の低下、飲み込みにくさ、言葉の出にくさなどが重なることもあります。
家族から見ると「手は少し動くのに、なぜ着替えができないのか」「足は出るのに、なぜトイレで転びそうになるのか」と感じることがあります。これは、麻痺だけでなく、感覚や注意、姿勢の保ち方、環境の影響が関係しているためです。

脳出血後の麻痺は回復するのか

腕が麻痺をしている男性
脳出血後の麻痺は、発症直後からずっと同じ状態とは限りません。急性期の全身状態が落ち着き、回復期にリハビリを続ける中で、立ち上がり、歩行、手の使い方、日常生活動作が改善することがあります。
一方で、回復の程度には個人差があります。「必ず歩けるようになる」「必ず手が使えるようになる」と断定することはできません。
大切なのは、回復を「麻痺が完全に無くなるかどうか」だけで見ないことです。たとえば、手足の麻痺が一部残っていても、杖や装具を使って安全に移動できるようになる場合があります。家族の軽い見守りでトイレに行けるようになる場合もあります。食事や着替えに時間はかかっても、本人が自分でできる部分を増やせることもあります。
リハビリの目的は、元通りに戻すことだけではありません。本人が今ある力を使い、道具や環境、家族や専門職の支援を組み合わせながら、生活しやすくしていくことです。

病院ではできていたのに、家でできないことがある理由

退院後に家族が戸惑いやすいのが、「病院ではできていたのに、家ではうまくいかない」という場面です。
病院では、廊下が広く、床が平らで、手すりがあり、リハビリスタッフが近くで見守っています。ベッドの高さや椅子の位置も、動きやすいように調整されています。トイレや浴室も、介助しやすい構造になっていることが多いです。
一方で、自宅には生活のための物がたくさんあります。廊下が狭い、敷居がある、玄関に段差がある、トイレが狭い、夜間は暗い、浴室の床がすべりやすい、家具の配置で歩行器が通りにくい、といった問題が出てきます。
また、病院ではリハビリの時間に集中して動けても、自宅では食事、排泄、入浴、着替え、睡眠、来客、家族の生活リズムが重なります。疲れている時間帯や夜間には、同じ動作でも失敗しやすくなります。
そのため、「病院で歩けたから家でも一人で歩いてよい」とは限りません。反対に、「家で一度失敗したからもう何もさせない」と決めるのも早すぎることがあります。
退院後の生活では、本人の能力だけでなく、家の環境と家族の支援体制を合わせて考える必要があります。ここは、家族だけで判断するよりも、理学療法士、作業療法士、主治医、ケアマネジャーなどと一緒に整理した方が安全です。

回復を見るときは「歩けるか」だけで判断しない

脳出血後の麻痺というと、家族は「歩けるようになるか」を一番気にしやすいです。もちろん歩行は大切ですが、在宅生活では歩ける距離だけでなく、生活の中で安全に動けるかが重要です。
たとえば、病院の廊下を50メートル歩けても、自宅のトイレで方向転換できなければ困ります。リハビリ室では杖で歩けても、夜間に眠気がある状態でトイレへ行くと転倒することがあります。日中は手すりを使って立つことができても、疲れている夕方には足が出にくくなることもあります。
家族が見たいのは、次のような生活場面です。
立ち上がるときに麻痺側へ倒れやすくないか。ベッドから車椅子へ移るときに足が引っかからないか。トイレでズボンの上げ下げをするときにふらつかないか。食事中にむせが増えていないか。入浴後に疲れて動きが悪くならないか。家族が少し離れたときに、本人が急に立ち上がろうとしないか。
これらは、単なる筋力の問題ではありません。バランス、感覚、注意力、疲労、環境、介助方法が関係します。
つまり、麻痺の回復を見るときは、「何メートル歩けるか」だけでなく、「どの生活場面で、どの程度の見守りがあれば安全か」を見ることが大切です。

手の回復は、生活の中でどう使えるかで考える

脳出血後に手の麻痺がある場合、家族は「指が動くか」「物を握れるか」に注目しやすいです。しかし、生活の中で大切なのは、手をどのような動作に使えるかです。
麻痺側の手が細かく動かなくても、食器を軽く押さえる、タオルを支える、着替えのときに袖を通す、手すりに添える、体を支えるなど、生活の中で役割を持てる場合があります。
一方で、無理に細かい作業をさせ続けると、本人が失敗体験を重ねて落ち込むこともあります。家族が「練習だから」と思って促していても、本人にとっては「できないことを毎回確認させられている」と感じることがあります。
手のリハビリでは、本人が生活の中で使いやすい場面を見つけることが大切です。どの動作を練習に使うとよいか、どこまで家族が手伝うとよいかは、作業療法士に相談すると整理しやすくなります。

家族が悩みやすい「手伝いすぎ」と「任せすぎ」

箸がうまく使えない男性
退院後の家族支援で難しいのは、どこまで手伝うかです。
本人のためを思って何でも手伝うと、本人が自分で動く機会が減ってしまいます。立ち上がり、着替え、食事、トイレなど、時間はかかっても本人ができる部分まで家族が代わりに行うと、自立の機会が少なくなることがあります。
一方で、本人に任せすぎるのも危険です。本人が「大丈夫」と言っていても、実際には足が引っかかる、方向転換でふらつく、トイレでバランスを崩す、入浴後に疲れて動けなくなる、といったことがあります。
特に脳出血後は、自分の状態を正確に把握しにくいことがあります。注意力や判断力に影響がある場合、本人は悪気なく「できる」と考えていても、家族から見ると危ない動きになっていることがあります。
家族の役割は、本人の代わりに全部やることでも、すべて本人に任せることでもありません。本人ができる部分を残しながら、安全に続けられるように環境と支援量を調整することです。
この調整は、家庭だけで抱え込むと難しくなります。本人の意欲、家族の不安、転倒リスク、介護負担のバランスを取るためには、リハビリ専門職に実際の動作を見てもらいながら考えることが役立ちます。

退院後のリハビリは「生活に戻すための練習」

脳出血後のリハビリは、病院の中で運動をするだけではありません。退院後は、生活の中で必要な動作を繰り返しながら、本人に合った方法を探していきます。
たとえば、自宅で必要になる動作には、ベッドから起きる、トイレへ行く、服を着替える、食事をする、薬を飲む、玄関を出る、通院する、入浴する、家族と会話する、といったものがあります。
これらの動作は、筋力だけでなく、手順の理解、集中力、疲労の出方、道具の使い方、家族の声かけ、家の環境に影響されます。
そのため、退院後のリハビリでは、「筋トレを増やす」だけでなく、実際の生活場面に合わせて練習することが重要です。訪問リハビリでは、自宅のトイレ、浴室、ベッド、玄関などを使って、実際の動きを確認できる場合があります。外来リハビリでは、歩行や手の機能、バランス、体力などを専門的に評価しながら練習できます。
どのサービスが合うかは、本人の状態や家族の支援体制によって異なります。通院できるのか、自宅での動作を見てもらいたいのか、生活全体の支援が必要なのかによって、選び方が変わります。

医師のコメント:退院後のリハビリは「変化を見つけ、次の動作につなげる」ことが大切

脳出血後のリハビリでは、「どこまで回復するか」だけでなく、今出ている小さな変化をどう生活動作につなげるかが重要です。
再生医療とリハビリに取り組む現場では、治療そのものだけでなく、その後にどのようなリハビリを継続するかを重視しています。貴宝院医師は、再生医療について「自分の治る力を使って、そこを効率的に強化していく医療」と説明しています。つまり、再生医療はリハビリと切り離して考えるものではなく、本人の回復力をどう引き出し、実際の動作につなげていくかが大切になります。
また、ニューロテックメディカルの理学療法士である矢野氏は、慢性期の脳卒中患者さんでも、指や手足に少しずつ動きが出てくる例を経験していると話しています。ただし、それは魔法のように一気に元通りになるという意味ではありません。これまで動かなかった部分にわずかな変化が出て、その変化をリハビリで繰り返し使い、少しずつ動作につなげていくという考え方です。
退院後の家族支援でも、この視点は大切です。
たとえば、昨日より少し足が出やすい、手すりを握る力が少し安定した、立ち上がるときのふらつきが減った、食事中の姿勢が保ちやすくなった。このような変化は、家族だけでは「たまたまかな」と見過ごしてしまうことがあります。しかし、理学療法士や作業療法士が見ると、次の練習につながる大切なサインである場合があります。
一方で、本人や家族が高すぎる目標を持っている場合、いきなり最終ゴールだけを目指すと、途中で気持ちが続かなくなることもあります。矢野氏は、患者様の希望を細かく聞いたうえで、「まずはここを目指しましょう。そうすれば次にこういうステップを踏めますよ」と、段階的に説明することを大切にしていると話しています。
脳出血後の麻痺の回復でも同じです。
「歩けるようになるか」「手が動くようになるか」だけでなく、まずはベッドから安全に起き上がる、トイレまで家族の見守りで移動する、食事のときに麻痺側の手を添える、玄関の段差を安全に越える、といった生活に近い目標を一つずつ設定することが大切です。
退院後のリハビリに迷う場合は、本人が戻りたい生活を具体的に伝えたうえで、今の状態で目指せる短期目標と、その先の長期目標を専門職と一緒に整理していきましょう。

関連動画:再生医療における理学療法士の役割

ニューロテックメディカルでは、再生医療とリハビリテーションをどのように組み合わせているのか、病院勤務20年以上の理学療法士と医師が対談形式で解説しています。
脳卒中後のリハビリで「小さな変化をどう見つけ、次の動作につなげていくか」を知りたい方は、あわせてご覧ください。
【理学療法士のキャリア】病院勤務20年のベテランPTが「再生医療クリニック」を選んだ理由とは

家族会議で決めておきたいこと

家族で話し合う様子
退院後の生活では、家族の中で考え方が分かれることがあります。
「もっとリハビリを頑張った方がいい」
「転んだら危ないから動かさない方がいい」
「本人の好きにさせたい」
「家族の負担が大きすぎる」
「介護サービスを使いたいが、本人が嫌がっている」
このような意見の違いは珍しくありません。大切なのは、誰か一人の感情や不安だけで決めるのではなく、本人の状態や家族の負担を整理して考えることが大切です。
家族で話し合うときは、まず生活上の優先順位を決めると整理しやすくなります。退院直後に最優先すべきことは、転倒を防ぐことなのか、トイレ動作を安定させることなのか、入浴方法を決めることなのか、通院手段を確保することなのか。家庭によって優先順位は違います。
また、誰がどの時間帯に支援できるかも現実的に考える必要があります。日中は一人になるのか、夜間トイレに付き添える人がいるのか、通院送迎を誰が担当するのか、入浴介助を家族で行えるのか。これらを曖昧にしたまま退院すると、家族の負担が一人に偏ることがあります。
介護サービスや訪問リハビリを使うことは、家族が手を抜くことではありません。本人の安全と家族の生活を守るための選択肢です。家族内で意見が分かれる場合は、主治医、看護師、リハビリ専門職、医療ソーシャルワーカー、ケアマネジャーなど第三者を交えて話すと、現実的な方針を決めやすくなります。

リハビリ相談で伝えるとよい生活目標

リハビリの相談では、「麻痺を治したい」と伝えるだけでは、目標が広すぎて具体的な計画につながりにくいことがあります。
もちろん、麻痺が少しでも良くなってほしいという思いは自然です。ただ、退院後のリハビリでは、本人がどの生活に戻りたいのかを具体的に伝えると、専門職が計画を立てやすくなります。
たとえば、次のような生活目標です。
「トイレに一人で行けるようになりたい」
「家の中を杖で移動できるようになりたい」
「家族の介助を減らして着替えたい」
「孫と近所を散歩したい」
「玄関の段差を越えて外来に通いたい」
「自分で食事を続けたい」
「家族に見守られながら入浴できるようになりたい」
こうした目標は、本人の尊厳にも関わります。家族から見ると小さな動作に見えても、本人にとっては生活を取り戻す大きな一歩です。
リハビリでは、医療者が考える機能改善だけでなく、本人が望む生活を聞きながら目標を決めることが大切です。

退院後に利用できる支援の考え方

退院後の支援には、いくつかの選択肢があります。外来リハビリ、訪問リハビリ、通所リハビリ、訪問看護、介護保険サービス、福祉用具、自費リハビリなどです。
外来リハビリは、通院できる体力や移動手段がある場合に選択肢になります。専門職の評価を受けながら、歩行や手の機能、バランス、体力などを継続的に確認できます。
訪問リハビリは、自宅での生活動作を見てもらえる点が特徴です。病院では見えにくい、トイレの狭さ、玄関の段差、ベッド周りの動線、浴室の危険性などを確認しながら、具体的な動き方や介助方法を相談できます。
通所リハビリは、リハビリだけでなく、外出機会や他者交流、入浴などを組み合わせられる場合があります。家族の介護負担を減らす目的でも検討されます。
訪問看護は、血圧、服薬、皮膚状態、嚥下、栄養、再発予防、家族の不安などを含めて、生活全体を見てもらえることがあります。
自費リハビリは、保険内のリハビリに加えて、目標を絞って練習したい場合に検討されることがあります。ただし、主治医の方針、現在の体調、費用、安全管理、医療情報の共有を確認したうえで選ぶことが大切です。
どの選択肢がよいかは、本人の麻痺の程度だけでなく、住まい、家族の支援力、移動手段、介護保険の状況、本人の目標によって変わります。迷う場合は、退院前から病院の相談員やリハビリ職に相談し、退院後の支援が途切れないように準備しておくと安心です。

家で気をつけたい変化

退院後は、毎日の生活の中で小さな変化に気づくことが大切です。家族がすべてを医学的に判断する必要はありませんが、「いつもと違う」と感じたときに相談できるようにしておくことが重要です。
たとえば、麻痺が急に強くなった、ろれつが回りにくくなった、顔のゆがみが新しく出た、意識がぼんやりする、強い頭痛や吐き気がある、といった場合は、早めの医療相談が必要です。
また、転倒して頭を打った、食事中のむせが増えた、発熱や痰が増えた、足のむくみや痛みが急に出た、気分の落ち込みや怒りっぽさが強くなった場合も、自己判断で放置しない方がよいことがあります。
脳出血後の生活では、本人の変化だけでなく、介護する家族の疲労も重要です。家族が眠れない、常に緊張している、本人に強く当たってしまう、仕事や家事が回らないと感じる場合は、支援体制を見直すサインです。
介護者の疲労は、本人の安全にも影響します。家族が限界になる前に、ケアマネジャー、地域包括支援センター、訪問看護、訪問リハビリ、主治医へ相談することが大切です。

まとめ

脳出血後の麻痺は、どこまで回復するかに個人差があります。大切なのは、「元通りになるかどうか」だけに注目するのではなく、本人が安全に生活し、家族の介助負担を減らしながら、できる動作を少しずつ増やしていくことです。
退院後の生活では、病院でできていた動作が自宅では難しくなることがあります。自宅の段差、トイレや浴室の狭さ、夜間の移動、家族の介助量など、病院とは条件が違うためです。
家族だけで「もっと頑張らせる」「危ないから全部手伝う」と決めるのではなく、本人の目標、生活環境、介護力、利用できるサービスを専門職と一緒に整理することが大切です。
脳出血後の麻痺は、退院後も「今の状態をどう評価し、どの動作を次の目標にするか」によって支援の進め方が変わります。現在のリハビリ内容や回復の見通しに迷いがある場合は、脳卒中後のリハビリに詳しい医師や理学療法士に相談し、本人の生活目標に合わせた進め方を確認してみましょう。
退院後のリハビリや支援体制に迷う場合は、主治医、リハビリ専門職、訪問看護、ケアマネジャー、地域の相談窓口などに相談し、本人と家族に合った生活の戻し方を考えていきましょう。

ニューロテック

ニューロメディカルセンター
近年では、神経障害は「治る」を当たり前にする取り組みとして注目されている「ニューロテック®」という考え方があります。
これは、脳卒中や脊髄損傷に対して「狙った脳・脊髄の治る力を高める」再生医療「リニューロ®」を軸とするアプローチで、骨髄由来間葉系幹細胞と同時刺激
を組み合わせた治療法です。
脳出血後の麻痺や神経症状に対しても、今後このような先進的な治療法が選択肢の一つとして検討される可能性があります。
回復への選択肢を広げるためにも、医療機関と連携しながら一人ひとりに合った支援を継続することが大切です。

よくあるご質問

脳出血後の麻痺は、時間が経てば自然に治りますか?
発症後の経過の中で自然な回復が見られることはありますが、ただ待っていれば必ず元通りになるわけではありません。リハビリ、生活動作の練習、環境調整、再発予防を組み合わせることが重要です。
回復の目標は、麻痺を改善させることだけではありません。安全に移動できる、トイレ動作が安定する、家族の介助量が減る、本人が望む生活動作を少しでも再開できる、といった生活上の変化も大切な回復です。
家でたくさん歩かせた方が回復しますか?
歩く量を増やせばよいとは限りません。疲労、ふらつき、血圧、歩き方の崩れ、転倒リスクを見ながら進める必要があります。
特に退院直後は、自宅の環境に慣れていないため、病院よりも転倒しやすい場面があります。歩行練習の量や範囲は、理学療法士や主治医に相談しながら決めましょう。
本人が「できる」と言う場合は任せてよいですか?
本人の意欲は大切です。ただし、脳出血後は、注意力や判断力、感覚、バランスに影響が残ることがあります。本人が「できる」と思っていても、実際には転倒しやすい動きになっていることがあります。
すべてを止める必要はありませんが、どの動作は一人でよいのか、どの動作は見守りが必要なのか、どの動作は介助が必要なのかを、専門職と確認しておくと安心です。
家族が介助に疲れてきたらどうすればよいですか?
家族の疲れは、早めに相談してよい問題です。介護負担が強くなる前に、訪問リハビリ、訪問看護、通所サービス、福祉用具、ショートステイなどを組み合わせることで、本人と家族の両方を支えられる場合があります。
「家族だから頑張らなければ」と抱え込む必要はありません。本人の安全を守るためにも、家族が続けられる支援体制を作ることが大切です。
自費リハビリは検討してもよいですか?
保険内のリハビリや主治医の方針を確認したうえで、目標が明確な場合は選択肢の一つになります。
ただし、費用、安全管理、本人の体調、合併症、医療情報の共有を確認することが大切です。現在の治療方針と矛盾しないように、利用前に主治医や担当リハビリ職へ相談しましょう。

    脳卒中・脊髄損傷のご相談
    3ステップで簡単フォーム

    • お名前
    • Email・TEL
    • 年齢・内容

    お名前をご記入ください


    • お名前
    • Email・TEL
    • 年齢・内容

    メールアドレス

    電話番号

    ※携帯電話へショートメッセージでご連絡させていただく場合がございます。



    • お名前
    • Email・TEL
    • 年齢・内容

    年齢と地域の選択

    ご相談内容を入力

    送信前にプライバシーポリシー(別タブが開きます)を必ずご確認下さい。


    ※送信後にページが移動します。確認画面はありません。

    <参照元>
    (1)脳卒中治療ガイドライン2021〔改訂2023〕
    https://www.jsts.gr.jp/img/guideline2021_kaitei2023.pdf
    (2)NHS|Stroke – Recovery
    https://www.nhs.uk/conditions/stroke/recovery/
    (3)NICE guideline NG236|Stroke rehabilitation in adults
    https://www.nice.org.uk/guidance/ng236/chapter/Recommendations
    (4)脳卒中患者の入院治療から在宅生活への移行にかかわる日常生活活動支援
    リハビリテーション連携科学. 2013;14(2):216-226.
    https://www.jstage.jst.go.jp/article/reharenkei/14/2/14_216/_pdf/-char/en
    (5)【関連動画】理学療法士のキャリア|病院勤務20年のベテランPTが「再生医療クリニック」を選んだ理由とは
    https://youtu.be/6RTPV1JwfNg

    関連記事


    事例紹介・インタビュー

    症例紹介動画(脊髄損傷|50代男性)

    症例紹介動画(右脳出血|30代女性)


    受付フリーダイヤル
    電話でのご相談
    受付:【月~土】9:00~18:00 ※日祝休み

    メールでの受付はこちら
    メールでご相談
    24時間・365日受付しております


    PROFILEこの記事の監修
    貴宝院 永稔
    貴宝院 永稔 医師
    (大阪医科薬科大学卒業)
    • 脳梗塞・脊髄損傷クリニック 総院長
    • 日本リハビリテーション医学会認定専門医
    • 日本リハビリテーション医学会認定指導医
    • 日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
    • ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

    私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
    リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
    このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


    再生医療の治療 各地クリニックの案内

    YouTubeチャンネル

    脳卒中や脊髄損傷など再生医療に関する情報はこちらでもご覧頂けます。
    脳卒中ラボ

    コメント

    この記事へのコメントはありません。

    ガイドブックダウンロード

    最近の記事

    1. 背中の痛みは危険?多発性硬化症を含む原因疾患を徹底解説!

    2. 脳出血後の麻痺はどこまで回復する?退院後に家族が知っておきたいリハビリと支援の考え方

    3. ステロイドを飲み始めてから手足がしびれる…副作用の可能性と相談のタイミング

    関連施設

    脳梗塞・脊髄損傷クリニック
    ニューロテックメディカルリハビリセンター

    脳卒中・脊髄損傷の後遺症の
           お悩みや治療のご相談
    お気軽にお問い合わせ下さい

    0120-955-573

    [電話受付]【月~土】9:00~18:00/日祝休