サルコペニアとは | 再生医療|脳梗塞・脊髄損傷の後遺症を幹細胞治療で改善|ニューロテックメディカル

サルコペニアとは

サルコペニアとは

サルコペニアとは、加齢に伴って筋肉量や筋力が低下する現象のことで、寿命や生活の質を低下させる原因となります

ギリシャ語で筋肉を表すサルコ(sarco)と減少を意味するペニア(penia)を組み合わせて作られた言葉です。
加齢が原因となることもありますが、寝たきり状態になったり、もともと運動しない生活スタイルであったりすることも影響します。また栄養が十分に摂取できていないことや病気が原因となることもあります。

最近日本人を対象にした調査では、75~79歳の男女の約2割、80歳以上では男性の約3割、女性の約半数もがサルコペニアに該当することがわかっています。

出典:Kitamura A, et al. Sarcopenia: prevalence, associated factors, and the risk of mortality and disability in Japanese older adults. J Cachexia Sarcopenia Muscle. 2020 Nov 25. doi: 10.1002/jcsm.12651

サルコペニアの状態になると、介護が必要となるリスクが高くなると言われていますので、できる限り予防したいですし、もしサルコペニアの状態であれば、早く回復したいところです。
一般的にサルコペニアの予防と回復には、運動が最も効果的であると言われています。
さらに十分なカロリーと高品質のタンパク質を摂取することで、筋肉の減少速度を遅らせることができます。

サルコペニアの症状

フレイルとサルコペニアとロコモティブシンドロームの違い

サルコペニアのサインは、通常まず筋力の低下として現れます。
例えば年齢を経るとともに身体が弱くなったと感じることや、身近なものを持ち上げることが以前よりも困難になることなどが挙げられます。
また歩く速度が遅くなるため同じ距離を歩いても以前より時間がかかる同じレベルの活動をしていても昔より疲れやすくなったなど、日常生活のなかでの些細な変化として気づかれることもあります。

特にダイエットをしたわけでもないのに体重が減ることも、サルコペニアのサインです。
また筋肉量の低下を知るために、ふくらはぎの太さを測る方法があります。
自分の両手の親指と人差し指で輪を作り、ふくらはぎを囲ってみます。
一番太いところで輪の方がふくらはぎよりも大きければ、サルコペニアが疑われます。

フレイルとは
ロコモティブシンドロームとは

運動とサルコペニアの関係

運動とサルコペニアの関係

サルコペニア対策として最も効果があるのは、筋肉を活発に動かし続けることです。

有酸素運動、レジスタンス運動、バランス訓練を、少なくとも週に2~4回組み合わせて行うことで、筋肉の減少を防ぎ、さらには筋肉を回復させることができます。

有酸素運動

有酸素運動とは、ウォーキング、ジョギング、また水泳などを意味します。
なかでもウォーキングは、サルコペニアの予防や回復にも効果があり、多くの人がどこでも無料でできる運動です。
例えば地域に在住する65歳以上の日本人227名を対象とした、郵便を用いた遠隔地からの介入研究によると、6ヶ月間のプログラムに参加したことにより、特に筋肉量の少ない人の筋肉量が増加したことがわかりました。
なお参加者の歩行距離はそれぞれ異なりましたが、指示を受けて毎月10%ずつ歩行距離を伸ばしていたグループは、特に歩行距離を伸ばすことがなかったグループよりも有効な結果が得られていました。

出典:Yamada M, et al. Mail-Based Intervention for Sarcopenia Prevention Increased Anabolic Hormone and Skeletal Muscle Mass in Community-Dwelling Japanese Older Adults: The INE (Intervention by Nutrition and Exercise) Study. J Am Med Dir Assoc. 2015 Aug 1;16(8):654-60.

この結果からも分かるように、単に歩くだけではなく、歩く速度を意識して速くする、階段や坂道を歩くようにして負荷をかけるなど、多少負荷をかけて歩くことで、より効果的にサルコペニアが予防できると考えられています。

レジスタンス運動・筋力トレーニング

レジスタンス運動とは、抵抗に反対する力を持続して加える運動で、弾力の強いゴムバンドを引っ張る運動や重力に逆らって体の一部を動かす運動などがあります。
このレジスタンス運動を行うと、筋繊維に持続的に張力がかかり、その結果筋肉の成長を促すシグナルが発生し、筋力アップにつながります。
自宅でもできる簡単な筋力トレーニングには、スクワットや腕立て伏せ、また四つん這いになって対角線にある左右の手足を伸ばして挙上させるアームレッグクロスレイズなどの体幹トレーニングなどもあります。

ただし筋力トレーニングは自分の体力に合わせて調整しても問題はありません。
例えばスクワットは、完全に腰を落とす必要はありません。
効果をあげるためには、腰は半分しか落さなくても、膝をしっかりと伸ばしきらずに腰を落とすことで、絶えず筋肉に負荷がかかった状態になります。
これがレジスタンス運動につながります。
腕立て伏せをするときも、同様に肘を伸ばしきらないことがポイントです。

運動プログラム

サルコペニアの治療や予防を目的とした運動プログラムには、有酸素運動にレジスタンス運動や柔軟トレーニングも含まれています。
これらの組み合わせは、サルコペニアの予防や回復に一貫して有効であることが示されています。
その他、片足でたった状態を維持して靴下をはいてみたり、片足の力だけで立ち上がる練習をしてみたりすることも、バランス感覚を合わせて向上させるために有効です。

食事とサルコペニアの関係

食事とサルコペニアの関係

特にカロリー、タンパク質、特定のビタミンやミネラルなどが不足していると、筋肉量が減少するリスクが高くなります。

逆に、これらの栄養素をより多く摂取することで、筋肉の成長を促したり、運動の効果を高めたりすることができます。
今回はその一部をご紹介します。

タンパク質・アミノ酸

食事とサルコペニアの関係

食事でタンパク質を摂取することは、筋肉組織を構築し強化するために直接的な力を発揮します。
しかし年齢を重ねると、筋肉の成長を促すために、より多くのタンパク質やタンパク質のもとになるアミノ酸を摂取する必要があると考えられています。
特に必須アミノ酸である分岐鎖アミノ酸のロイシンやイソロイシンなどは、筋肉の成長を調整する重要な役割を担っています。
ちなみにロイシンは、マグロの赤身、カツオ、サンマなどの魚、鶏肉、卵、そして大豆などに多く含まれています。

オメガ3脂肪酸

食事とサルコペニアの関係

最近、オメガ3脂肪酸の効果も注目されています。
介護を必要とする60歳以上の日本人37人を対象に、ポリフェノール、タンパク質、またオメガ3脂肪酸の摂取に電気的筋刺激を組み合わせ、歩行速度や膝周囲の筋肉の強度の変化を比較したところ、タンパク質とオメガ3脂肪酸を摂取したグループで、最も高い効果が認められていました。

出典:Boutry-Regard C, et al. Elderly adults with limited mobility: a randomized controlled trial. Nutrients 2020. 12(6) 1866. https://doi.org/10.3390/nu12061866

なおオメガ3脂肪酸は、イワシ、サンマ、またサバやマグロなどの脂肪に多く含まれています。
最近はサプリメントで摂る方法もあります。

脳卒中・脊髄損傷のご相談 3ステップで簡単フォーム

  • お名前
  • Email・TEL
  • 年齢・内容
お名前をご記入ください
  • お名前
  • Email・TEL
  • 年齢・内容
メールアドレス 電話番号

※携帯電話へショートメッセージでご連絡させていただく場合がございます。

  • お名前
  • Email・TEL
  • 年齢・内容
年齢と地域の選択 ご相談内容を入力

送信前にプライバシーポリシー(別タブが開きます)を必ずご確認下さい。

※送信後にページが移動します。確認画面はありません。

脳卒中・脊髄損傷の後遺症の
       お悩みや治療のご相談
お気軽にお問い合わせ下さい

0120-955-573

[電話受付]【月~土】9:00~18:00/日祝休