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カレーが認知症予防に効く?その秘密を探る

           

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この記事を読んでわかること

パーキンソン症候群の原因と症状
パーキンソン症候群とパーキンソン病の違い
脳血管障害性パーキンソン症候群とは


今回はパーキンソン症候群とは?基本知識から学ぶについて解説します。
パーキンソン症候群は、パーキンソン病を含むさまざまな疾患で現れる運動障害の総称です。
主な症状として、手足の震え、筋肉の硬直、動作の遅れ、歩行障害があります。
これらは、脳の黒質という部分でドパミンを作る細胞が減少し、運動制御が困難になることで起こります。

クルクミンの効果とは?

クルクミンの効果とは?
カレーの主成分であるターメリック(ウコン)には、クルクミンという活性成分が含まれています。
クルクミンは様々な健康効果を持つことで知られ、その中でも特に注目されているのが認知症予防への効果です。
以下に、クルクミンの具体的な効果について詳しく説明します。

抗酸化作用と抗炎症作用

クルクミンは強力な抗酸化作用と抗炎症作用を持っています。
酸化ストレスや慢性炎症は、認知症の発症と進行に大きな影響を与える要因とされています。
クルクミンはこれらの有害なプロセスを抑制することで、脳の健康を維持する役割を果たします。
特に、脳内でのフリーラジカルの生成を抑制し、神経細胞のダメージを防ぐことが期待されています。

アミロイドベータの蓄積抑制

アルツハイマー病の特徴的な病理現象の一つが、脳内でのアミロイドベータというタンパク質の蓄積です。
クルクミンはこのアミロイドベータの形成を抑制し、既に形成されたアミロイドベータを解消する作用があるとされています。
これにより、アルツハイマー病の進行を遅らせる可能性が示唆されています。

神経成長因子の増加

クルクミンは神経成長因子(NGF)のレベルを増加させる作用も持っています。
NGFは神経細胞の成長や維持に重要な役割を果たし、認知機能の向上に寄与します。
これにより、記憶力や学習能力の改善が期待できるのです 。

血液脳関門の改善

血液脳関門は脳を保護する重要なバリアですが、加齢や病気によりその機能が低下することがあります。
クルクミンはこの血液脳関門の機能を改善し、有害物質の脳内侵入を防ぐ効果があります。
これにより、脳の健康を長期間にわたり維持することができます 。

臨床試験の結果

臨床試験でもクルクミンの効果が確認されています。
例えば、非認知症の成人を対象とした18か月の二重盲検プラセボ対照試験では、クルクミンを摂取したグループが記憶力と注意力において有意な改善を示しました。
また、脳内のアミロイドベータとタウタンパク質の蓄積も減少したと報告されています。
これらの効果から、クルクミンは認知症予防に有望な成分であると考えられています。
日常的にカレーを食べることで、クルクミンの恩恵を受けることができるのです。

他のスパイスの健康効果

他のスパイスの健康効果
カレーにはターメリック以外にも多くのスパイスが含まれており、それぞれが独自の健康効果を持っています。
これらのスパイスは単独でも健康に寄与しますが、カレーのように組み合わせて使うことで相乗効果が期待できます。
以下に、代表的なスパイスとその健康効果について詳しく説明します。

コリアンダー

コリアンダーは、消化を助ける効果があります。
このスパイスは消化器系の健康を促進し、消化不良やガスを減少させる働きを持っています。
また、抗菌作用もあり、体内の有害な細菌の増殖を抑える効果が期待されます。
さらに、コリアンダーには抗酸化物質が豊富に含まれており、細胞の老化を防ぐ効果もあります。

クミン

クミンは鉄分を豊富に含んでおり、貧血予防に役立ちます。
鉄分は血液中のヘモグロビンの生成に必要な成分であり、酸素を運搬する役割を果たします。
また、クミンは消化を促進し、胃の健康を維持する働きもあります。
さらに、クミンには抗炎症作用があり、体内の炎症を抑える効果があります。

フェヌグリーク

フェヌグリークは、血糖値を安定させる効果があります。
このスパイスはインスリンの分泌を促進し、血糖値の急上昇を防ぐ働きを持っています。
糖尿病予防に効果的であり、食後の血糖値のコントロールに役立ちます。
また、フェヌグリークは食物繊維が豊富で、腸内環境を改善する効果もあります。

カルダモン

カルダモンは、消化を助ける効果があり、胃の不快感を軽減します。
また、口臭予防にも効果があり、口内の細菌を抑える働きがあります。
さらに、カルダモンには抗酸化物質が含まれており、体内のフリーラジカルを中和し、細胞の老化を防ぐ効果があります。

シナモン

シナモンは、血糖値のコントロールに役立ちます。
このスパイスはインスリン感受性を向上させ、血糖値の急上昇を抑える働きがあります。
また、シナモンには抗菌作用があり、体内の有害な細菌の増殖を抑える効果が期待されます。
さらに、シナモンは抗炎症作用を持ち、体内の炎症を抑える効果があります。
これらのスパイスを含むカレーは、総合的な健康効果を持つ食品として非常に優れています。
カレーを日常的に取り入れることで、これらのスパイスの恩恵を受けることができ、全体的な健康維持に寄与します。

日常に取り入れるための簡単レシピ

カレーを日常に取り入れるためには、シンプルなレシピが便利です。
例えば、スパイスを揃えるのが難しい場合は、市販のカレールーを使うのも一つの方法です。
以下は簡単なチキンカレーのレシピです。

  1. まず、鶏肉を一口大に切り、玉ねぎ、にんにく、生姜をみじん切りにします。
  2. 鍋で油を熱し、玉ねぎ、にんにく、生姜を炒め、香りが立ったら鶏肉を加えて炒めます。
  3. 次に、カレールーと水を加え、全体がなじむまで煮込みます。
  4. 最後に、好みでヨーグルトやココナッツミルクを加えてクリーミーに仕上げることもできます。

まとめ

カレーが認知症予防に効果的である理由は、主成分のクルクミンを始めとする様々なスパイスの健康効果にあります。
クルクミンは抗酸化作用や抗炎症作用を持ち、脳の健康を保つのに役立ちます。
また、他のスパイスもそれぞれ異なる健康効果を持ち、総合的に健康をサポートします。
日常的にカレーを取り入れることで、これらの効果を享受でき、認知症予防に繋がる可能性があります。
簡単なレシピを活用して、無理なくカレーを食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
さて、当院では『神経障害は治るを当たり前にする取り組み』を、ニューロテック®と定義しました。
さらに、脳卒中や脊髄損傷、神経障害の患者さんに対する『狙った脳・脊髄の治る力を高める治療』を、リニューロ®と定義しました。
リニューロ®は、同時刺激×神経再生医療®にて『狙った脳・脊髄の治る力を高める治療』です。
また、その治療効果を高めるために骨髄由来間葉系幹細胞、神経再生リハビリ®の併用をお勧めしています。
再生医療についてご興味のある方は、ぜひHPの他の記事もチェックしてみてくださいね。

よくあるご質問

カレーで認知症予防はできますか?
はい、カレーに含まれるターメリックの成分であるクルクミンには、抗酸化作用や抗炎症作用があり、認知症予防に効果があるとされています。
クルクミンはアミロイドベータの蓄積を抑制し、神経成長因子を増加させることで脳の健康をサポートします。

認知症にならないようにするにはどうしたらいいですか?
認知症予防には、バランスの取れた食事、定期的な運動、適度な睡眠、ストレス管理、そして知的活動が重要です。
特に、抗酸化作用のある食品やスパイスを摂取することが推奨されており、カレーに含まれるクルクミンもその一例です。

関連記事


<参照元>
・Goel A, Kunnumakkara AB, Aggarwal BB. Curcumin as “Curecumin”: from kitchen to clinic. Biochem Pharmacol. 2008 Feb 15;75(4):787-809. doi: 10.1016/j.bcp.2007.08.016. Epub 2007 Aug 19. PMID: 17900536.:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17900536/
・Small GW, Siddarth P, Li Z, Miller KJ, Ercoli L, Emerson ND, Martinez J, Wong KP, Liu J, Merrill DA, Chen ST, Henning SM, Satyamurthy N, Huang SC, Heber D, Barrio JR. Memory and Brain Amyloid and Tau Effects of a Bioavailable Form of Curcumin in Non-Demented Adults: A Double-Blind, Placebo-Controlled 18-Month Trial. Am J Geriatr Psychiatry. 2018 Mar;26(3):266-277. doi: 10.1016/j.jagp.2017.10.010. Epub 2017 Oct 27. PMID: 29246725.:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29246725/
・Bhat BA, Almilaibary A, Mir RA, Aljarallah BM, Mir WR, Ahmad F, Mir MA. Natural Therapeutics in Aid of Treating Alzheimer’s Disease: A Green Gateway Toward Ending Quest for Treating Neurological Disorders. Front Neurosci. 2022 May 16;16:884345. doi: 10.3389/fnins.2022.884345. PMID: 35651632; PMCID: PMC9149276.:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC9149276/

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貴宝院 永稔【この記事の監修】貴宝院 永稔 医師 (大阪医科薬科大学卒業)
脳梗塞・脊髄損傷クリニック銀座院 院長
日本リハビリテーション医学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定指導医
日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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