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脳の障害で起きる半盲とその対応策

           

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この記事を読んでわかること

半盲の症状と特徴
脳の障害で半盲が起こる理由
生活場面での半盲に対する対策


半盲とは脳がダメージを受けることによって起こる視野の半分が見えなくなる障害です。
視野が狭くなることで人や物にぶつかりやすくなるなど日常生活に大きな影響を与えますが、周囲をよく見渡すなどの対策で生活を行いやすくすることができます。
この記事では半盲の症状や原因、生活場面での対策について解説します。

視界の半分が見えなくなる半盲とは?

半盲とは視野の中でも縦に二つに分けたうちの半分が見えなくなる症状です。
脳の障害によって出現するため、目は障害を受けていないにも関わらず視野が狭くなることが特徴です。
脳卒中や外傷、脳腫瘍による脳の損傷後に症状が出現することがあります。

視覚の情報を処理する後頭葉や網膜に映った情報を伝える視神経などの障害を受けた部位によって、見えなくなる視野が変わり種類が分かれます。
脳の障害によって出現する半盲の中でも頻度が多いのは同名半盲です。
同名半盲とは両目とも障害された部位と同じ側の視野が見えなくなる症状です。
視野の半分が見えなくなることで歩行などの動作が障害され、90%の同名半盲の方が障害物に引っかかるなど生活に大きな影響を受けます。

似たような症状で半側空間無視がありますが、これは脳の注意機能の障害であり、視覚情報自体に問題が起きる半盲とは異なる症状です。

脳の障害でなぜ半盲が起こるのか?

半盲は視覚の情報を伝える視神経の通り道や視覚の情報を処理する後頭葉が障害を受けることによって出現します。
目に入った情報はレンズの仕組みによって左右が反転します。
右の視野は両目の網膜の左側に、左の視野は網膜の右側に映ります。
網膜に映った情報は視神経によって伝えられます。
内側の網膜に伝えられた情報は左右で交差して反対側の後頭葉へ、外側の情報は交差せずに同じ側の後頭葉に伝わります。
この交差している部位のことを視交叉といいます。
視交叉までの視神経が障害されると、障害された側の目が見えなくなります。
臨床では稀ですが、視交叉のみが障害を受けると両目ともに外側が見えなくなります。
視交叉よりも後頭葉に近い部位で障害を受けると、脳に障害を受けた部位と反対側の視野が見えなくなります。
半盲の主な原因は脳卒中であり、視交叉よりも後方で起こることが多いため同名半盲が最も起こりやすいタイプの半盲です。
実際の症状としては、障害された部位の大きさや場所によって片側のみの症状や視野の中でも半分ではなく一部のみが見えなくなることがあります。
このように半盲は目自体に異常がなくても、視覚情報を伝える神経や情報を処理する脳がダメージを受けることで起こる症状です。

半盲に対する生活の工夫

老人に連れ添って歩いている女性のイメージ
半盲は視野が狭くなっている部分への注意が向きにくく、生活に支障をきたす事があります。
生活で起こりやすい問題は、人や障害物・車などに衝突するリスクが高く転倒や事故に遭いやすい事、視野が狭くなっている方向の見逃しによって生活動作や家事への影響があることが挙げられます。
最も重要な対策は首の向きを変えて様々な方向を向くようにする事です。
視野が狭くなっている分、周りをしっかり見渡すことで周囲の状況を把握できるようにします。
また、首の向きだけでなく半盲側へ眼球を動かすことも視野を補うために重要です。
外出する際は道路や信号を渡る時に、しっかりと周りを見渡すことを意識する点が事故を避けるポイントになります。
動作に慣れるまでは、付き添いのもとで外出するようにしましょう。
半盲がある方は視野が欠けていない方よりも家の中で躓きや転倒事故が起きやすくなります。
そのため、家の中での工夫としてできるだけ生活をしやすい環境を整えましょう。
具体的な対策として、できるだけ動線上には物を置かないようにする、机や椅子などの角にはクッションをつける、よく使うものの置き場を固定するなどが挙げられます。
他にもスマホを見る時や読書の際に見落としがあり、上手く文章を読むことができないことがあります。
できる限り文字を大きくしたり、読む際に指でなぞって目線の位置を分かりやすくすることで文章が読みやすくなります。
半盲があると視野が狭くなるため、生活に不便を感じる場面が増えますが適切な対策で生活の質を上げる事ができます。

まとめ

この記事では脳の障害で起きる半盲とその対策について解説しました。
半盲とは脳の障害によって出現する症状で、視野の一部が欠けてしまいます。
脳の中でも視覚情報を受け取る後頭葉や視覚を伝える視神経が障害を受けると半盲が出現する事があります。
対策として周りを十分に見回したり、家の中を綺麗に保つなどの対策を行うことで困り事を減らす事ができます。
脳卒中で残存した神経障害の治療は確立されていませんが、再生医療にはその可能性があります。
今後、神経再生医療×リハビリテーションの治療の研究は進んでいきます。
私たちのグループは神経障害は治るを当たり前にする取り組みを『ニューロテック®』と定義しました。
当院では、リハビリテーションによる同時刺激×神経再生医療を行う『リニューロ®』という狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療を行っていますので、ご興味のある方はぜひ一度ご連絡をお願いします。

よくあるご質問

半盲は治りますか?
半盲の症状は脳卒中発症直後に改善する場合がありますが、症状が残存してしまうケースも少なくありません。
特に脳の障害を受けた部位が広範囲に及ぶ場合や視神経の障害が重度であった場合は改善が難しい事が多いです。
半盲と半側空間無視の違いは?
半盲は視野が狭くなる症状で、半側空間無視は視野は正常な状態で麻痺側への注意を向けることが難しい症状です。
半盲と半側空間無視では、そもそも見えていない状態と見えているけど認識することができない状態の違いがあります。

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    <参照元>
    1仲泊聡ら Head Mounted Displayによる同名半盲のリハビリテーションの可能性 : その背景と基礎 テレビジョン学会技術報告 20巻 46号 1996年:https://www.jstage.jst.go.jp/article/tvtr/20/46/20_KJ00001961553/_pdf/-char/ja
    2中村高仁 脳卒中後片麻痺を呈する生活期同名半盲者の歩行時視線行動への支援 専門リハビリ 第23巻:12–18 2024年:https://www.jstage.jst.go.jp/article/senmonreha/23/1/23_12/_pdf/-char/ja

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    PROFILEこの記事の監修
    貴宝院 永稔
    貴宝院 永稔 医師
    (大阪医科薬科大学卒業)
    • 脳梗塞・脊髄損傷クリニック 総院長
    • 日本リハビリテーション医学会認定専門医
    • 日本リハビリテーション医学会認定指導医
    • 日本脳卒中学会認定脳卒中専門医
    • ニューロテックメディカル株式会社 代表取締役

    私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
    リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
    このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。


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