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口の麻痺改善のための運動と活動

この記事を読んでわかること唾液が多くなる病気にはどのようなものがあるか。
口の麻痺とよだれの問題を改善するための具体的な運動や活動について。
唾液管理の具体的な方法について。


口の麻痺をきたす原因はさまざまです。
脳梗塞や脳出血、くも膜下出血といった脳卒中などや、ベル麻痺、脳腫瘍などが原因としてあがります。
口の麻痺が起こると、唾液が出過ぎたり逆に口が渇くといった問題が生じることがあります。
今回の記事では、唾液管理の具体的な方法について解説していきます。

会話や歌を活用した口の筋肉トレーニング

会話や歌を活用した口の筋肉トレーニング
口の周りの麻痺の原因としては、脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)や顔面神経麻痺、脳腫瘍、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、外傷などがあります。
これらの原因以外にも、感染症や代謝異常、遺伝性疾患など、さまざまな要因が口の周りの麻痺を引き起こす可能性があります。
口の筋肉に麻痺が生じた場合には、会話や歌を活用した筋肉トレーニングなどを行っていきます。
そして、口の筋肉を鍛え、発音や嚥下機能の改善を図っていきます。
以下にその方法をいくつか紹介します。

発声練習

母音(「ア」「イ」「ウ」「エ」「オ」)を大きな声ではっきりと発音する。
子音と母音を組み合わせた言葉(「カ」「キ」「ク」「ケ」「コ」など)を繰り返し発音する。

口の筋肉のストレッチ

口を大きく開けたり、閉じたりする。
唇をすぼめたり、広げたりする。
舌を出したり、舌の先で上唇や下唇をなぞったりする。

会話練習

日常会話を積極的に行う。
言いにくい単語や文章を繰り返し練習する。
鏡を見ながら発音をチェックする。

歌唱練習

歌を歌うことで、リズム感を取り入れながら口の筋肉を動かす。
ゆっくりとした曲から始め、徐々にテンポの速い曲に挑戦する。
歌詞の発音に注意しながら歌う。

呼吸法のトレーニング

正しい呼吸法を身につけることで、発声時の声の強さや安定性が向上する。
腹式呼吸を意識して行う。

これらのトレーニングには、口の筋肉のコントロールを向上させ、発声や発音、嚥下機能の回復を促す効果が期待できます。

口腔内の観察と注意点

口の麻痺がある場合には、口腔内の観察とケアには特別な注意が必要です。
以下に、観察ポイントと注意点をいくつか挙げます。

唾液の状態

唾液が過剰に分泌されていないか、または逆に乾燥している状態を確認します。

口腔衛生

歯や歯茎の清潔さ、歯垢や歯石の付着、歯肉の腫れや出血を確認します。

口内炎

口腔内に潰瘍や炎症がないかを確認します。

嚥下状態

食事や唾液を飲み込む際の困難さや誤嚥の兆候を観察します。

さらに、口腔内の観察について、注意点を述べていきます。

定期的な口腔ケア

口の麻痺があると、自分での口腔ケアが難しくなります。
定期的に歯磨きや口腔内の清掃を行い、細菌の増殖を防ぎます。

唾液管理

唾液の分泌が多い場合は、こまめに拭き取ることが重要です。
乾燥している場合は、水分補給を心がけましょう。

食事の工夫

嚥下困難がある場合は、柔らかい食事やミキサー食をとることで、飲み込みやすくします。

定期的な歯科受診

口腔内のトラブルを早期に発見・治療するために、定期的な歯科受診が重要です。

脱水予防として水分補給と唾液管理の重要性

口麻痺がある場合、脱水予防として水分補給と唾液管理が重要です。
口麻痺により水分を飲むことが困難になると、脱水状態に陥りやすくなるからです。
脱水は全身の健康状態に悪影響を与え、回復を遅らせる可能性があります。
また、口麻痺による唾液の過剰または不足は、口腔内の健康に影響を及ぼします。
唾液には口腔内の清潔を保つ、消化を助ける、細菌の増殖を抑制するなどの重要な役割があるためです。
そこで、ここからは脱水や唾液の過剰または不足を防ぐための具体的な対策を説明します。

こまめな水分摂取

定期的に少量ずつでも水分を摂取するように心がけます。
ストローやスポイトを使用することで飲みやすくなる場合があります。

嚥下訓練

口麻痺による嚥下困難がある場合は、言語聴覚士などの専門家による嚥下訓練を行い、水分摂取の安全性を高めます。

唾液のこまめな拭き取り

唾液が多い場合は、こまめに口元を拭くことで、皮膚の刺激や感染のリスクを減らします。

口腔ケア

定期的な口腔ケアを行い、唾液の質を保ち、口腔内の清潔を維持します。

適切な姿勢

座るときや寝るときの姿勢に注意し、唾液が喉に流れ込むのを防ぎます。

口の麻痺がある場合、脱水予防と唾液管理は全身の健康状態や口腔内の健康を保つために大切です。
医師や専門家と相談しながら、個々の状態に合わせた適切な対策を行っていきましょう。

まとめ

今回の記事では、口の麻痺の原因や筋肉トレーニングの重要性、そして実際の方法について解説しました。
脳梗塞が起こると、顔面領域を司る脳の神経細胞が障害を受けるため、口が麻痺してしまうことがあります。
そして、障害を受けた神経細胞を修復する方法として、再生医療に注目が集まっています。
そして、当院ニューロテックメディカルでは、『神経障害は治るを当たり前にする取り組み』を、ニューロテック®と定義しました。
さらに、脳卒中や脊髄損傷、神経障害の患者さんに対する『脳の治る力を高める治療』を、リニューロ®と定義しました。
リニューロ®は、同時刺激×神経再生医療、骨髄由来間葉系幹細胞、神経再生リハビリにて『脳の治る力を高める治療』です。
脳梗塞などの脳血管障害によって口の麻痺をきたしてしまった方についても、筋力トレーニングやリハビリの効果を高めることが期待できるでしょう。
ご興味のある方は、ぜひ一度当院までご相談ください。

Q&A

脳梗塞でよだれが多いのはなぜですか?
脳梗塞でよだれが多いのは、嚥下障害や唇を閉じる力の低下により、唾液の飲み込みがうまくできなくなるためです。これにより、口の中に唾液が溜まり、よだれとして漏れ出ます。

口からよだれが出る病気は?
口からよだれが出る病気には、パーキンソン病、ベル麻痺、多発性硬化症、筋ジストロフィー、脳卒中などがあります。これらの病気は、嚥下障害や顔面神経の損傷により、唾液の管理が困難になるため、よだれが出ることがあります。

<参照元>・顔面神経麻痺|一般社団法人 日本頭蓋顎顔面外科学会:
https://jscmfs.org/general/disease13.html
・脳血管障害者の口腔の疾患と補綴治療.老年歯学.2002;16(3):320-326:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsg1987/16/3/16_3_320/_pdf

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