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リハビリとパーキンソン病の禁忌

この記事を読んでわかることです。
進行性の病気であるため、薬物療法とリハビリテーションを組み合わせて行うことが一般的です。
そこで、パーキンソン病の方がリハビリを行う上で、骨折や運動拒否などにならないために<禁忌・注意事項を理解しておきましょう。

パーキンソン病とは

パーキンソン病とは

パーキンソン病は、黒質にα-シヌクレインというタンパク質が蓄積し、黒質で作られるドパミンが枯渇することが発症の原因です。
ドパミンは「身体を思い通りに動かすために必要な神経伝達物質」であり、ドパミンが枯渇することで運動機能が低下してしまいます。
パーキンソン病の4大症状である「無動・安静時振戦・筋強剛・姿勢保持障害」の運動障害に加え、「睡眠障害・精神障害・自律神経症状」などの非運動性障害も症状として現れます。
また、厚生労働省より難病指定されており、個人差はありますが徐々に進行する病気です。

【関連記事】ドーパミンの枯渇によるパーキンソン病の症状について

パーキンソン病の禁忌・注意点

パーキンソン病の方がリハビリする際の禁忌・注意事項は以下の5つです。

  1. 過度な運動をさせない
  2. 転倒させない
  3. 継続する
  4. 日内変動を理解しておく
  5. 非運動性症状を理解しておく

1つずつ解説していきます。

過度な運動をさせない

パーキンソン病は運動療法が推奨されていますが、過度な運動は避けましょう。
なぜなら、運動後に疼痛や疲労が残りやすく、運動のモチベーションが下がってしまうからです。
パーキンソン病の方は非運動性障害の一つの精神障害の影響で、自発性が乏しく運動意欲が高くありません。
そこで無理に運動負荷を高くすると、返って運動のモチベーションを下げてしまいます。
パーキンソン病のリハビリは継続することが重要であるため、運動の意味や本人の意思を尊重しながら運動を行いましょう。

転倒させない

運動中は転倒に注意しておきましょう。
理由は、パーキンソン病4大症状の一つである姿勢保持障害やすくみ足などによって、バランスを崩す可能性があるからです。
例えば、「前方にふらついたが足が踏み出せない」「後方にふらついても重心を前方に戻そうとする反応が起こらない」などが見られます。
万が一、転倒して骨折した場合、寝たきりとなる可能性がたかくなるため、転倒には注意しながら運動しましょう。

継続する

パーキンソン病のリハビリは、毎日少しでも運動を継続することが重要です。
なぜなら、体の柔軟性や筋力は継続することで向上・維持されるからです。
例えば、パーキンソン病は体の柔軟性が低下しやすいため、リハビリでストレッチなどを行います。
しかし、リハビリの間隔が空いてしまうと体の柔軟性が保てなくなり、徐々に体の可動性が乏しくなります。
そのため、毎日少しでも継続して運動を行うようにしましょう。

日内変動を理解しておく

パーキンソン病は、薬剤の影響で症状が日内変動することがあります。
例えば、長期間服用することで、薬の効果が出る時間が短縮することがあります。
また、急に薬の効果が切れることがあり、リハビリなど運動を行う際に十分な注意が必要です。
日頃から、薬の効果時間などを把握し、運動のタイミングなども考慮しましょう。

非運動性症状を理解しておく

パーキンソン病は、無動や振戦などの運動障害だけでなく、非運動障害も現れます。

以下が、非運動障害です。

  • 睡眠障害
  • 精神症状(うつ・認知機能低下)
  • 行動障害
  • 自律神経障害(起立性低血圧・便秘など)
  • 感覚障害

非運動性障害は、「睡眠障害があり、疲れが取れていない」「気分が落ち込みやすい」「急に立ち上がると血圧が下がる」など、運動拒否や転倒などに繋がる可能性があります。
そのため、コミュニケーションを取りながら症状に合わせてリハビリを行うようにしましょう。

まとめ

パーキンソン病は、薬物療法とリハビリテーションを組み合わせることが症状の進行を抑制する最善の方法といわれていました。
しかし、現在では「再生医療」がパーキンソン病の治療として注目を集めています。
約1ヶ月をかけてiPS細胞からドーパミンを放出する細胞を作成し、脳へ移植してドーパミンを放出することでパーキンソン病の症状を改善することが期待されています。
ニューロテックメディカル株式会社では、「ニューロテック®」としてパーキンソン症候群・パーキンソン病・脳卒中・脊髄損傷などに対する幹細胞治療の基盤特許を取得しており、再生医療を多くの方に届ける取り組みを行っています。
パーキンソンの症状にお悩みの患者さんやご家族の方は、ぜひご相談ください。

よくあるご質問

パーキンソン病のリハビリメニューは?
パーキンソン病に対するリハビリは、運動療法が推奨されています。
具体的には、リラクゼーション・ストレッチ、筋力運動、歩行練習、生活動作練習、構音・嚥下訓練などを行います。
痙縮と固縮の違いは何ですか?
痙縮とは、関節を他人から動かされることによって筋緊張が高くなることです。動かされる速度に比例しており、早く動かすと筋緊張が高くなり抵抗が大きくなることが特徴です。
固縮は、常に筋緊張が高い状態をいいます。また、運動開始から終わりまで一定の抵抗がある鉛管様固縮、運動を開始するとガクガクと断続的に抵抗がある歯車様固縮があります。

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<参照元>
・日本神経学会「パーキンソン病診療ガイドライン2018」:
https://www.neurology-jp.org/guidelinem/parkinson_2018.html
・国立研究開発法人 科学技術振興機構「パーキンソン病のリハビリテーション」:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjrmc/49/10/49_738/_pdf

<外部サイトの関連記事>パーキンソン病のリハビリと目的




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