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神経障害に対する作業療法士の訓練内容

この記事を読んでわかること
神経障害の患者に筋力強化や関節可動域訓練が重要な理由
筋力強化訓練の目的や関節可動域訓練の具体的な方法
筋力強化と関節可動域訓練を組み合わせた作業療法プログラムの例


神経障害によって運動神経に損傷が起きると筋力の低下や関節可動域に制限が生じ、日常生活上の動作が困難になる場合があります。
そのような患者様へのリハビリテーションには筋力強化や関節可動域訓練が重要です。
この記事では神経障害の患者様に対して作業療法士が行うリハビリプログラムについて詳しく解説していきます。

神経障害患者の筋力強化と関節可動域訓練の効果

神経障害患者の筋力強化と関節可動域訓練の効果
脳梗塞や脳出血などの脳血管障害や脊髄損傷、パーキンソン病、多発性硬化症、末梢神経障害などによって神経系の損傷を受けると運動機能や感覚機能さらには認知機能に影響を与えます。
また神経障害によって運動神経が損傷された場合、筋肉の機能が低下したり関節が動かしにくくなったりと日常生活動作へも影響を及ぼします。
そのためリハビリテーションの中で筋力強化や関節可動域(ROM)訓練を行うことは神経障害患者様の日常生活の質(QOL)を維持・向上させる効果が期待できます。
そして病院や施設では理学療法士だけでなく作業療法士も同じように、筋力強化や関節可動域訓練を取り入れたリハビリテーションを実施しています。
(参照サイト:脳、脊髄、末梢神経の病気の症状に関する序|MSDマニュアル家庭版)
(参照サイト:神経疾患|東京女子医科大学病院リハビリテーション科)

筋力強化訓練の目的と神経障害への効果

神経障害の患者様に対して筋力強化訓練を行う目的は以下の項目が挙げられます。

  • 筋力の低下を防ぎ、動作の安定性を維持・向上させる
  • 日常生活動作(ADL)能力を維持・向上させる
  • 歩行の安全性を維持・向上させる

筋力強化訓練は神経障害のある患者様の筋力低下を防ぎ、できる限り自立した生活を送ることができるように行われます。
筋力の低下を防ぐことで在宅生活を継続することができ、生活の質を保つことに役立ちます。
特に作業療法士は患者様の元々の生活の状況を聴取し、日常生活に必要な動作や社会復帰に必要な能力の回復を目指してアプローチを行います。
(参照サイト:神経・筋疾患のリハビリテーション|KOMPAS)

関節可動域訓練の重要性と具体的な方法

また神経障害のある患者様に対して関節可動域訓練を行うことも重要です。
神経疾患により運動麻痺が起こると自分の意思で身体が動かせなくなり関節を十分に動かさない状態が続き、徐々に関節に制限が生じるようになります。
関節の動きが制限されてしまうと筋力があっても発揮できず、日常生活上ではさらに困難な動作が増えてしまいます。
そこで作業療法士もリハビリテーションプログラムとして関節可動域訓練を実施します。

<関節可動域訓練の具体的な方法>

  • 他動運動(パッシブ):セラピストにより関節運動を行います
  • 自動介助運動(アクティブアシスティブ):患者様が自分で動かしつつ、行えない部分をセラピストが補助します
  • 自動運動(アクティブ):患者様自身で関節を動かします

(参照サイト:関節可動域訓練の目的や種類、禁忌事項について知りたい|レバウェル看護)

筋力強化と関節可動域訓練を組み合わせたリハビリプログラムの例

ここでは神経障害の患者様に対して行う、筋力強化と関節可動域訓練を組み合わせた作業療法プログラムの例をご紹介します。

ワイピング(テーブル拭き)

ワイピングはテーブル上でタオルの上に手を置いて、前後や左右へテーブルを拭く動作を使った訓練です。
麻痺側を下にして両手を重ねたり(自動介助)、麻痺側のみで拭いたりと麻痺側の機能に合わせてバリエーションを変えて行います。
肩や肘、手関節など上肢だけでなく股関節の動きなども促すことができ、関節可動域の拡大とともに体幹保持など筋力の強化に役立ちます。
(参照サイト:【脳卒中/自主リハビリ】テーブル拭き/ワイピングで上肢、肩の動きを促す方法 股関節が重要|トータルリハビリテーショントリア)

ペグボード

ペグボードは穴のあいたボードにピンを指したり、取り外して移動したりして主に指先のリハビリに使います。
ピンを摘んだり、握ったりすることで手指の関節可動域の向上や握力の強化、さらにはつまみ動作などの巧緻動作の練習にもなります。
(参照サイト:【手指のリハビリ方法】自宅できるトレーニング・作業療法・注意点を解説|リハブクラウド)

セラバンドを使ったトレーニング

セラバンドはゴム製のバンドで色によって抵抗力が違い、また好きな長さに調節ができるため、それぞれの身体機能に合わせて負荷量の調整ができます。
セラバンドを使うと肩や肘、肩甲骨の運動を始めとする上肢のトレーニングや下肢や体幹を強化するトレーニングなど様々な部位の運動が可能です。
病院や施設でのリハビリテーションだけでなくスポーツジムのエクササイズとしても活用されており、退院後の自主トレとしても幅広く利用されています。
(参照サイト:高齢者向けセラバンド体操 |座ってできる上肢トレーニング【全16種】|リハブクラウド)

まとめ

この記事では神経障害のリハビリに筋力強化や関節可動域訓練が重要な理由や筋力強化訓練の目的と関節可動域訓練の具体的な方法、また作業療法プログラムについてご紹介しました。
様々な疾患から神経障害は起こり、運動機能の障害として筋力の低下や関節に制限が生じることで基本的な動作や日常生活に支障が出てきます。
そのためリハビリテーションによる筋力強化や関節可動域訓練を行うことが重要です。
関節可動域訓練では自分で動かすことができない麻痺側をセラピストが他動で動かす他動運動や補助的に動かす自動介助運動、また自分で可動させる自動運動などがあります。
そしてタオルを使ったワイピングやペグボードやセラバンドを使用したトレーニングなど筋力強化や関節可動域訓練を組み合わせた作業療法アプローチをご紹介しました。
最近では神経可塑性を活用して機能回復を促すリハビリテーションの研究も進んでいるので、今後はさらに再生医療に合わせたリハビリプログラムが導入されていくことになるでしょう。

よくあるご質問

作業療法の訓練内容は?
理学療法士と同じように筋力強化や関節可動域訓練なども行いますが、作業療法士はさらに生活上必要な動作の実際の訓練も行います。
さらに社会復帰に必要な能力の回復や趣味的な活動の再開に向けてもアプローチを行います。

作業療法士にとって一番大切なことは何ですか?
身体機能の回復だけでなく、患者様のこれまでの生活背景を知り疾病後も可能な限りその人らしい生活を送ることができるようにサポートをしていくことです。
そのためには患者様からの情報収集と、どうすれば疾病後も理想の生活が実現できるのか福祉用具や介護サービスなど幅広い知識が必要です。

<参照元>
1脳、脊髄、末梢神経の病気の症状に関する序|MSDマニュアル家庭版https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home
2神経疾患|東京女子医科大学病院リハビリテーション科https://www.twmu.ac.jp/reha/shinryo/about-riha/sinkei.html
3神経・筋疾患のリハビリテーション|KOMPAShttps://kompas.hosp.keio.ac.jp/index.html
4関節可動域訓練の目的や種類、禁忌事項について知りたい|レバウェル看護https://kango-oshigoto.jp/hatenurse/
5【脳卒中/自主リハビリ】テーブル拭き/ワイピングで上肢、肩の動きを促す方法 股関節が重要|トータルリハビリテーショントリアhttps://www.youtube.com/watch?v=azN5s4PJfDQ
6【手指のリハビリ方法】自宅できるトレーニング・作業療法・注意点を解説|リハブクラウドhttps://youtu.be/azN5s4PJfDQ?si=tklyjqoItsN3RQXN
7高齢者向けセラバンド体操 |座ってできる上肢トレーニング【全16種】|リハブクラウドhttps://rehab.cloud/mag/2847/

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