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ワレンベルグ症候群の予後を改善するためのリハビリとは

この記事を読んでわかること
ワレンベルグ症候群の病態について
ワレンベルグ症候群のリハビリテーション内容
幹細胞治療とリハビリの相乗効果について


ワレンベルグ症候群とは、延髄の外側部位に対しての障害から発症する神経疾患です。
感覚障害や嚥下障害、バランス障害などの症状があります。
感覚障害は温痛覚に対して見られ、顔面は病変と同側に、体幹や上下肢は反対側に感覚障害が見られることが特徴です。
この記事では、ワレンベルグ症候群の病態やリハビリについて紹介しています。

ワレンベルグ症候群とは

ワレンベルグ症候群とは
ワレンベルグ症候群は、延髄の外側部位に対しての障害から発症する神経疾患です。
延髄外側の後下小脳動脈や椎骨動脈の血管性病変として発症することが多く、アテローム血栓性脳梗塞や心原性脳塞栓症として発症します。
ワレンベルグ症候群は、突然の頭痛やめまい、嘔吐、ふらつきから発症します。
脳血管性病変として発症することが多いため、脳梗塞としての治療が行われます。
障害の程度により予後は異なりますが、急性期に適切な治療介入を行うことがとても重要となります。

ワレンベルグ症候群の症状

ワレンベルグ症候群は延髄のなかでも外側部分に障害を受けて発症する神経疾患です。
症状には以下のようなものがあります。

  • 回転性めまい
  • 嗄声
  • 構音障害
  • 嚥下障害
  • 温痛覚障害:顔面では血管性病変と同側、体幹や上下肢では反対側に感覚障害が見られます。
  • Horner兆候:縮瞳、眼瞼下垂、眼球陥没
  • 運動失調
  • Lateropulsion:不随意的に一側に身体が倒れてしまう現象で、ワレンベルグ症候群と併発することが多い姿勢定位障害。
  • バランス障害:体幹のバランスを司る神経が障害されるため、バランス障害がみられます。
    一方で、手足の運動を司る運動神経や、深部感覚を司る感覚神経は障害を受けないことも特徴です。

ワレンベルグ症候群に効果的なリハビリテーション

ワレンベルグ症候群のリハビリテーションでは、下記のような症状に対してのリハビリを行います。
また、残存機能を生かした生活の工夫や環境調整、精神的サポートなども行います。

  1. 嚥下訓練
    嚥下に必要な筋に対する筋力トレーニング、嚥下反射の誘発、呼吸リハビリテーションなどの基礎訓練を行います。
    また、実際の食事場面にて姿勢調整をしたり、食形態を調整して誤嚥なく嚥下できるように評価、訓練します。
  2. 感覚訓練
    ワレンベルグ症候群に対しての感覚訓練の報告は非常に少なく、確立したリハビリテーションはありません。
    数少ない研究報告の中に、以下のようなものがありました。
    人間の体の感覚の配置(デルマトーム)に沿って、温かい・冷たい刺激を入力し、感覚のある部位はデルマトームの図に色を付けるといったように感覚を視覚化します。
    1か月継続する中で、知覚範囲が拡大したそうです。
  3. バランス訓練
    ワレンベルグ症候群には回転性のめまいや、運動失調、Lateropulsionの症状があり、様々な症状が要因となってバランスが不安定になり、歩行能力の低下など日常生活における障害が露呈してきます。
    身体機能評価をしてバランス能力が低下している原因を見つけ、その原因となる症状に対してのリハビリを行います。
    Lateropulsionの症状は視覚的なフィードバックが有効と言われているため、姿勢鏡を使って、両下肢に体重が乗った正中位保持が出来ているか視覚的に確認し、姿勢の修正を図ります。

リハビリ中に注意すべきポイント

ワレンベルグ症候群の症状とリハビリテーションについて説明してきました。
では、リハビリ中に注意すべきポイントを具体的場面を想定して2つ挙げます。

  1. 転倒
    ワレンベルグ症候群はバランス能力の低下が症状として見られます。
    まずは静的な安定した立位を取るために、両下肢に体重がかかるようにします。
    上記で説明したように、姿勢鏡を使って視覚的に確認するのはもちろんですが、手すりやテーブルを支えとして触れておくと良いでしょう。
    歩行訓練においても、手すりを使用する、歩行補助具を使用するなど、身体機能に応じて段階的に歩行方法を調整し、転倒リスクを予防しましょう。
  2. 火傷
    ワレンベルグ障害は温痛覚の感覚障害があるのが特徴的です。
    日常生活において注意したいのが、入浴動作や調理動作です。
    退院に向けて実際の動作を想定した訓練を行うことがあります。
    その際に、入浴時は浴槽のお湯やシャワーのお湯は感覚障害のない上肢にて温度を必ず確認するようにしましょう。
    調理動作においては火を扱う場面があります。
    無意識に障害側の上肢を使って火傷を負ってしまう危険性があるため、障害のない上肢にて熱くないか確認するようにしましょう。

幹細胞治療とリハビリの相乗効果について

近年注目を浴びている再生医療の中に幹細胞治療があります。
幹細胞には様々な細胞に分化して組織を修正・再生する能力があります。
リハビリは、脳の血流を30%程度増進することが認められています。
幹細胞投与中にリハビリをすることで、損傷した脳の働きを代償している部分の血流を増やし、幹細胞が集まりやすくなり、代償部の幹細胞を活性化させます。
幹細胞治療とリハビリを同時に行うと、このような相乗効果が期待でき、かつて治らないといわれていた脳疾患や神経疾患に回復の希望が持てます。

まとめ

ワレンベルグ症候群は中枢神経系を損傷してしまう疾患のため、一度損傷すると完全に戻ることはなく、後遺症が残ります。
発症早期から治療、リハビリをすることで回復は見られますが、完治は難しいのです。
温痛覚障害や嚥下障害が後遺症として残ることが多く、誤嚥性肺炎を引き起こす危険性もあります。
そこで、再生医療による治療が選択肢として挙げられます。
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よくあるご質問

ワレンベルグ症候群のリハビリは?
ワレンベルグ症候群の主な症状である嚥下障害、感覚障害、バランス障害に対してのリハビリを行います。
嚥下障害に対しては実際の食事場面において、嚥下しやすい姿勢に修正したり、食形態を検討したりします。

ワレンベルグ症候群の予後は?
発症後、歩行が困難であっても、一年以内に歩行可能となる方が大半です。
しかし、温痛覚障害や嚥下障害は後遺症が残る事が多いといわれています。

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<参照元>
・九州理学療法士学術退会2021「右延髄外側梗塞により lateropulsion を呈した一症例 – 歩行獲得に向けた取り組み – 」:https://www.jstage.jst.go.jp/article/kyushupt/2021/0/2021_125/_pdf/-char/ja
・理学療法科学:https://www.jstage.jst.go.jp/article/rika/32/6/32_937/_pdf




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