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前脊髄動脈症候群の予後を改善するためのリハビリとは

この記事を読んでわかること
前脊髄動脈症候群の病態について
前脊髄動脈症候群で行うリハビリテーションとその注意点について
幹細胞治療とリハビリの関係性について


前脊髄動脈症候群は前脊髄動脈の梗塞あるいは虚血により障害レベル以下の運動麻痺、感覚障害、膀胱直腸障害をきたす病気です。
リハビリでは廃用症候群を防ぎ、その方の能力に合わせて基本動作訓練、日常生活動作訓練を実施します。
この記事では、前脊髄動脈症候群に対する具体的なリハビリと、介入する際の注意点について紹介しています。

予後のQOLを豊かにする効果的なリハビリテーションとは

予後のQOLを豊かにする効果的なリハビリテーションとは
前脊髄動脈症候群とは、脊髄の腹側約3分の2の領域に血流障害が生じて、対麻痺または四肢麻痺、病変レベル以下での感覚障害、膀胱直腸障害などが出現します。
感覚障害は温痛覚のみが障害され、触覚や深部感覚は保たれます。
原因は胸腰部を灌流するアダムキーヴィッツ動脈のアテローム硬化性狭窄・閉塞や解離性大動脈瘤、脊髄虚血などが多いです。
早期に発見された場合、梗塞の原因となる疾患を治療することは可能ですが、対麻痺や四肢麻痺、膀胱直腸障害は残る傾向があります。
運動麻痺があることで、移乗や歩行、立位保持、日常生活動作に支障をきたします。
自分で出来ることが限られてしまうと心理的落ち込みが見られ、生活に対してのモチベーションが低下してしまうこともあるでしょう。
そこで、少しでも日常生活における動作を自分で行えるように、リハビリテーションを行う必要があります。
以下に、日常生活における動作能力獲得のため実施するリハビリテーションの例をご紹介します。

プッシュアップ訓練

対麻痺により、両下肢での支持が困難であると、起立や立位保持が困難になります。
その場合、ベッド上で両下肢を前に伸ばした状態にて、プッシュアップによる移動、移乗動作を行います。
プッシュアップとは、肘をロックした状態で固定し、肩甲骨の運動を使って体を押し上げる動作です。
この動作を行うには、上肢の筋力が必要となるため、プッシュアップに必要となる肩甲骨周囲の筋力を鍛え、動作を行えるようにします。
プッシュアップが出来るようになると、ベッドから車椅子への移乗、車椅子からトイレへの移乗などが可能となってきます。

立ち上がり訓練

下肢での体重支持が可能な場合、立ち上がり動作を行うために下肢に荷重をかける練習を行います。
座位から前方の手すりなど支持物につかまって、前方への重心移動を行い、下肢に荷重をかけて臀部を浮かせます。
この動作が出来るようになると、プッシュアップでの移乗ではなく、立位を介した移乗動作が出来るようになってきます。

バランス訓練

不全対麻痺によりバランス能力が低下しており、歩行が困難な方に対して、左右下肢への荷重を促し、下肢や体幹の反応を高め、バランス能力の向上を図ります。

歩行訓練

不全対麻痺により歩行困難な場合、歩行補助具を導入して歩行訓練を実施します。
歩行補助具の使用が困難な場合は平行棒や手すりを使用して練習し、能力向上とともに歩行器、杖など歩行補助具を変えていき、自力で動作が出来るようにアシストしていきます。
また、歩行訓練開始時は装具の使用が有効な場合もあるため、身体機能に合わせて装具の導入も検討します。

リハビリ中にこれだけは注意すべき4つのポイント

リハビリにて身体機能、能力を向上させるにあたって注意すべき点や工夫すべき点を以下にまとめました。

①関節可動域制限、関節拘縮

病気を発症して早期はベッド上で安静にしている期間があります。
その間、何もしないと運動麻痺のある下肢の関節の動きが悪くなったり、関節が固まってしまう可能性があります。
足関節や膝関節に硬さが出ると、立ち上がりや歩行動作時に関節が十分動かず、動作に支障をきたすことがあるのです。
リハビリは、なるべく早期に開始し、関節可動域訓練を実施した方がよいでしょう。

②筋力低下

発症後の安静期間に陥りやすい症状として、筋力低下も挙げられます。
寝たきりにより、上肢を使用する機会が少なく、上肢の筋力低下が見られることがあります。
上肢の筋力低下があると、その後のリハビリにてプッシュアップ練習をする際、動作獲得するまでに非常に苦労します。
関節可動域制限や筋力低下のような廃用症候群は能力獲得の阻害因子となるので、早期リハビリにて予防することが重要です。

③転倒

立位や歩行練習をする際、麻痺により股関節や膝関節の支えが弱くなっているので、バランスを崩して転倒する危険性があります。
リハビリのセラピストの助言、指導のもと、手すりや歩行補助具を使用して段階的に歩行能力の向上を図りましょう。

④環境設定

退院後の生活を想定した移乗動作、歩行動作、日常生活動作訓練を実施するためには、退院後の生活空間を想定した環境設定にて動作訓練を行う必要があります。
例えば、ベッドから車椅子への移乗動作では、ベッドと車椅子をどのような配置にするか検討します。
必要によっては、トランスファーボードなどの福祉用具の導入も検討します。

対麻痺や四肢麻に対する幹細胞治療とリハビリの相乗効果

前脊髄動脈症候群は損傷部位によって麻痺の程度が変わってきます。
運動麻痺は対麻痺が多く見られますが、高位の障害であると四肢麻痺症状となることがあります。
一度損傷された脊髄は完治することはなく、運動麻痺や感覚障害、膀胱直腸障害が残存することが多いのです。
そこで、近年注目されているのが幹細胞治療による再生医療です。
幹細胞には様々な細胞に分化して組織を修正・再生する能力があります。
リハビリには、脳の血流を約30%増進することが認められています。
幹細胞投与中にリハビリを行うと、脊髄の代償部分の血流が増加し、幹細胞が集まりやすくなり、代償部の幹細胞が活性化されます。
幹細胞治療とリハビリを同時進行で行うことで、相乗効果が期待できます。
治らないといわれていた前脊髄動脈症候群に関しても回復の希望が持てるのです。

まとめ

前脊髄動脈症候群は早期よりリハビリを行い、廃用症候群を予防しながら離床を進め、その方の能力に合わせた基本動作や日常生活動作を訓練していきます。
しかし、運動麻痺や感覚障害は残存するといわれています。
ニューロテック、脳梗塞脊髄損傷クリニックでは、脳卒中・脊髄損傷を専門として、狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療『リニューロ®』を提供しております。
リニューロ®では、同時刺激×神経再生医療®、骨髄由来間葉系幹細胞を用いて狙った脳や脊髄の治る力を高めた上で、神経再生リハビリ®を行い、神経障害の軽減を目指します。
前脊髄動脈症候群も再生医療の対象となりますので、興味のある方はぜひご連絡ください。

よくあるご質問

脊髄梗塞を予防するにはどうしたらいいですか?
健康的な生活習慣を意識しましょう。
バランスの取れた食事、適度な運動を心がけましょう。
また、血栓予防のためにもこまめな水分補給を忘れずに。
また、糖尿病や高血圧などの脊髄梗塞の要因となりうる疾患がないか、定期的な健康チェックもお勧めします。

脊髄動脈症候群ではどの部位が障害されますか?
前脊髄動脈症候群は、前脊髄動脈の支配領域である脊髄腹側約3分の2の領域に血流障害が生じることで発症します。
発症の際は、急速に対麻痺または四肢麻痺が現れます。

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<参照元>
・日本医事新報社:https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=13423
・第30回関東甲信越ブロック理学療法士学会:https://www.jstage.jst.go.jp/article/ptkanbloc/30/0/30_0_324/_article/-char/ja/




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