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ギラン・バレー症候群のリハビリテーション方法

この記事を読んでわかること
ギラン・バレー症候群の病態
ギラン・バレー症候群に対してのリハビリテーションの重要性
ギラン・バレー症候群に対して行うリハビリテーションの内容


ギラン・バレー症候群は、感染など何らかの免疫異常によって急性に進行する末梢神経の多発神経炎です。
主な症状は筋力低下であり、通常、下肢から始まり徐々に上肢に広がります。
筋力低下により不動状態が続くと、廃用症候に陥り、症状の回復を阻害する可能性があるため、早期よりリハビリテーションを実施することが重要といわれています。

ギラン・バレー症候群に対するリハビリテーションの重要性

ギラン・バレー症候群に対するリハビリテーションの重要性
神経は、脳や脊髄といった「中枢神経」と、中枢神経から分かれて全身に広がっていく「末梢神経」の大きく2つに分類されます。
ギラン・バレー症候群は、感染など何らかの免疫異常によって引き起こされる急性に進行する全身性の運動麻痺を呈する末梢神経の多発神経炎です。
日本の発症率は人口10万人に対して1.15人と推定され、男女比は3:2で男性に多く見られます。
ギラン・バレー症候群発症の多くは、1〜3週間前に風邪をひいたり下痢をしたりといった感染症の症状があり、その後、手足の力が入らなくなってきます。
通常、下肢から始まり徐々に上肢に広がっていきます。
その他にも顔面の筋肉に力が入らない、目を動かせなくなって物が二重に見える、食事がうまく飲み込めない、呂律が回らないなどの症状が見られる場合があります。
症状の進行は急速で、通常4週間前後でピークに達し、それ以降は回復傾向になり6~12ヶ月前後で症状が落ち着いて安定した状態になります。
しかし、重症例では回復までに長期間を要し、障害が残る方も2割程度います。
症状が急速に悪化し、臥床傾向になったり、運動機会が減ることで、廃用症候群に陥り、運動機能の低下、日常生活動作能力の低下が顕著となる可能性があります。
そうすると、症状が回復傾向になっても能力の回復が困難となり、障害を残してしまう危険性があるのです。
長期的に障害が残らないよう、廃用症候群を予防するために、リハビリテーションの早期介入は非常に重要といえるでしょう。

ギラン・バレー症候群に特化したリハビリテーションの方法

ギラン・バレー症候群は急速に進行する抹消神経を障害する疾患です。
一般的には約6か月で回復するといわれていますが、発症から1年たっても筋力が戻らない、2年たっても歩行が十分できないという報告も聞かれます。
自然治癒する疾患であると楽観的にとらえることはできません。
筋力低下、感覚障害の他に、疲労感、不安、抑うつなどの症状も見られることがあり、生活に影響を及ぼす危険性があります。
以上のことから、ギラン・バレー症候群のリハビリテーションは急性期から生活期に至るまで、包括的に行う必要があるといえます。
では、どのようなリハビリを行うのでしょうか。
以下にご紹介します。

関節可動域訓練

ギラン・バレー患者に見られる 関節可動域制限は、ほとんどが関節の不動による廃用症候群によるものです。
関節可動域制限を予防するためには、 関節可動域 訓練を行うこと、良肢位保持を行うことが重要です。
筋は低緊張状態であり、急激な過度の伸張が加わると筋断裂を生じやすいため、ストレッチを行う際には愛護的に行いましょう。

筋力増強訓練

筋力低下はギランバレー症候群の主要な症状です。
筋力低下は、全身におよぶものから四肢遠位部のみ、顔面や咽頭部に限局するもの、呼吸筋群におよぶものなど様々です。
筋力低下の分布を見ると上肢では主に遠位の筋力低下を有する患者 が多く、下肢では近位に分布する患者が多い傾向にあります。
筋力増強トレーニングを行う際は、筋力低下の程度に合わせて介助運動、自動介助運動、自動運動、抵抗運動を選択します。
ギラン・バレー症候群や脱髄疾患といった末梢神経障害で患者が筋力増強訓練をやりすぎると、逆に筋力が低下してしまう現象が報告されているため、筋力訓練のやりすぎには注意しましょう。

装具療法

急性期から回復期に移行してくると、機能も徐々に向上し、できる動作も増え始めます。
急性期から引き続き離床を促し、起立・歩行練習を積極的に行ないます。
その際、下肢の筋力低下が強く下肢の支持を十分に得られない場合には装具を活用してリハビリを進めることがあります。
下肢に重度の筋力低下がある場合は長下肢装具を使用して下肢の支持性を高め、起立・歩行につなげます。
下肢の近位筋の筋力が回復してきた場合は短下肢装具へと変更します。
このように、回復に応じて段階的に装具を調整し、装具離脱へと進めていくのです。

ギランバレー症候群の食事動作へのアプローチ

ギランバレー症候群は四肢の筋力低下を主症状としており、上肢の筋力低下により上肢の動きが制限され、食事動作が自力では困難となる場合があります。
そこで、食事動作を補助するための福祉用具や自助具をセラピストとともに選定し、動作練習を行います。
以下に、食事動作時に使用することのある福祉用具、自助具をご紹介します。

  • ポータブルスプリングバランサー:上肢の重さを軽減し、3次元空間で上肢の運動を補助する把持装具用部品です。
    筋力低下により上肢が持ち上がらず、操作が困難となった際に、上肢のコントロールを補助します。
  • ユニバーサルカフ:上肢の遠位筋力の低下によりスプーンが把持できない際、手部にスプーンの付いたカフを装着し、食事動作を行います。
  • バネ付き箸:指先の力が入ってきたら、バネ付き箸を使用します。バネが付いているため、箸がバラバラにならず、つまみやすいです。

回復過程に応じて、導入する福祉用具を調整し、その方の使いやすい動作方法を取り入れます。

まとめ

ギラン・バレー症候群は一般的には約6か月で回復するといわれていますが、発症後1年、2年たっても歩行が十分できないなど後遺症を残すケースもあります。
重症度は様々ですが、急性期よりリハビリテーションを実施し、廃用症候群を予防することは非常に重要といえます。
神経疾患は根治が困難といわれる疾患が多くあります。
特に、脳卒中を始めとした中枢神経疾患においては根治が困難といわれてきました。
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よくあるご質問

ギランバレー症候群は筋力低下しますか?
筋力低下が主な症状であり、通常、下肢から筋力低下が始まり、徐々に上肢に広がります。
上肢は遠位の筋力低下を有することが多く、下肢は近位の筋力低下を有することが多いです。

ギランバレー症候群の完治率は?
ギランバレー症候群の人の大半は、治療を受けなくても数か月かけてゆっくりと回復します。
早期治療をすることで、回復は非常に早くなるといわれており、数日から数週間で回復します。
しかし、成人の完治率は70∼80%程度であり、20∼30%は発症から3年経っても筋力低下が残るといわれています。

関連記事


<参照元>
・日本神経学会:
https://www.neurology-jp.org/guidelinem/gbs/sinkei_gbs_2013_02.pdf
・保健医療学雑誌:
https://www.s-ahs.org/jahs/JAHS%20Vol11%282%29%20013.pdf




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