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橋中心髄鞘崩壊症(CPM)の後遺症に対するリハビリ

この記事を読んでわかること
橋中心髄鞘崩壊症の原因について
橋中心髄鞘崩壊症の症状について
幹細胞治療の内容と可能性について


橋中心髄鞘崩壊症は、急激な低ナトリウム血症などの急速な補正により体液の浸透圧が急激に上昇して生じる脱髄疾患です。
意識障害や運動麻痺、嚥下障害などが症状として見られ、重篤な場合は意識障害や昏睡状態が見られます。
この記事では、橋中心髄鞘崩壊症の原因、症状のほか、橋中心髄鞘崩壊症に対しての再生医療についても述べています。

CPMの主な原因とは?

CPMの主な原因とは?
橋中心髄鞘崩壊症は、発症メカニズムは未だ不明ですが、急激な低ナトリウム血症などの急速な補正により体液の浸透圧が急激に上昇して生じる脱髄疾患です。
急激に血清ナトリウム濃度を補正しようとすると、脳細胞から水が流出し、細胞が萎縮してしまいます。
浸透圧の変化に最も敏感な橋で生じやすいため、橋中心髄鞘崩壊症と呼ばれていますが、橋以外の基底核・視床・小脳回・外包・内包・最外包・皮質下白質・皮質などにも認められることがあります。
病変は、低ナトリウム血症の原因となりうるアルコール使用障害、低栄養、腎疾患、肝疾患、糖尿病、熱傷、慢性消耗性疾患などの患者で見られます。
ウイルス感染後やウイルスに対するワクチンの接種後に脱髄症状が発生することもあります。

脱髄疾患とは?

神経線維は、脂肪で出来た何層ものミエリンという組織に包まれています。
これらの層は髄鞘と呼ばれる組織を形成しており、髄鞘の働きによって神経信号が神経線維に沿って伝えられます。
脱髄とは、神経線維を覆っている髄鞘が何らかの原因で変性・脱落することをいいます。
髄鞘が損傷すると、神経信号が正常に伝わらなくなってしまいます。
髄鞘にひどい損傷が起こり、髄鞘の中の神経線維まで壊死してしまうと、神経線維は自然に再生することはないので、損傷が治ることはありません。

見逃してはいけないCPMの症状

橋中心髄鞘崩壊症の典型的な症状は以下のようなものがあります。

  • 意識障害、けいれんが起こるが、次第に意識は改善する。
  • 数日後に構音障害(話しにくさ)、嚥下障害(食べ物の飲み込みにくさ)が出現、四肢麻痺も生じる。
  • 重症例では、呼吸障害、昏睡状態が見られる。

非常に予後不良な疾患といわれており、最近の研究でも予後が良好な症例は34%にとどまるそうです。
意識障害は比較的早期に改善するものの、四肢麻痺によってベッド上での臥床時間が長くなると、筋力低下や関節可動域制限などの廃用症候群が見られる可能性があります。
また、麻痺により起き上がり、立ち上がり、歩行などの基本動作の他、日常生活動作に支障をきたすことも推測されます。
廃用症候群などの二次的な障害は早期のリハビリ介入にて予防に努めることが重要です。
症状改善のためには水分の摂取量を制限したり、体内で不足しているナトリウムを摂取する必要がありますが、それと合わせてリハビリテーションも治療手段として有効です。

CPM後遺症に対する幹細胞治療とリハビリ

橋中心髄鞘崩壊症は神経線維を覆っている髄鞘が脱髄してしまい、神経の情報が正常に伝わりにくくなったり、誤った情報が伝わったりすることで、力の入りにくさやしびれなどの症状が出現します。
髄鞘が自然に修復されて再生すれば、神経機能は回復します。
しかし、髄鞘の損傷がひどい場合、その中の神経線維も壊死してしまいます。
そうなると、神経線維が自然に再生することはありません。
神経細胞の損傷が永続的に残ってしまうのです。

幹細胞治療とは?

幹細胞点滴は脳卒中・脊髄損傷だけでなく、動脈硬化・認知症・心不全・腎不全・神経変性疾患・糖尿病などの疾患神経回路をもとの状態に戻すためには、傷ついた神経を治したり、血管や神経を再生したりする自分を治す力(再生医療)が必要になります。
近年注目を浴びている再生医療の中に幹細胞治療がありますが、幹細胞には様々な細胞に分化して組織を修正・再生する能力があります。
にも効果があるという報告が増えてきています。

幹細胞治療とリハビリの関係性

幹細胞点滴治療は、3つの効果があるとされています。

1つめは導入してすぐに効果を発揮する液性作用で、神経回路の伝達の改善が期待できます。
2つめは数ヶ月かけて効果を発揮する血管新生作用。
3つめは神経再生作用です。
この中でも神経再生作用を高めるために、幹細胞治療介入と同時にリハビリテーションを実施するのが有効とされます。

リハビリには脳・脊髄損傷部の血流を30%程度増進する作用があり、幹細胞点滴中から再生医療にあったリハビリを集中的に行うことで、以下の効果が期待できます。

  1. 損傷部を代償する部位の血流が増進し、幹細胞が集まりやすくなる。
  2. 代償部の幹細胞を活性化させると、損傷部位を代償する神経が活性化する。

再生医療の本来の効果を得るために、リハビリはなくてはならないものと言えるでしょう。

まとめ

橋中心髄鞘崩壊症は脱髄疾患の1つであり、髄鞘が損傷してしまうことにより神経信号が神経を正常に伝わらなくなる疾患です。
神経線維が損傷すると、神経の完全な回復は難しいとされており、障害が残ってしまいます。
そこで、再生医療による治療が選択肢として挙げられます。
ニューロテック、脳梗塞脊髄損傷クリニックなどでは、脳卒中・脊髄損傷を専門として、狙った脳・脊髄損傷部の治癒力を高める治療『リニューロ®』を提供しております。
リニューロ®では、同時刺激×神経再生医療®、骨髄由来間葉系幹細胞を用いて狙った脳や脊髄の治る力を高めた上で、神経再生リハビリ®を行うことで神経障害の軽減を目指します。
橋中心髄鞘崩壊症に関しても再生医療による効果が期待できますので、興味のある方はぜひご連絡ください。

よくあるご質問

橋中心髄鞘崩壊症は別名何と呼ばれていますか?
浸透圧性脱髄症候群と呼ばれています。
橋中心髄鞘崩壊症は低ナトリウム血症の急速補正で生じますが、現在は血漿浸透圧の急激な上昇により生じると考えられており、浸透圧性脱髄症候群と呼ばれるようになってきています。

髄鞘が障害されるとどうなる?
神経線維は髄鞘という脂肪で出来た組織に包まれており、髄鞘の働きによって神経信号が正確に伝わります。
髄鞘が障害されると神経信号が正確に伝わらなくなり、運動麻痺などの症状が出現します。

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<参照元>
・MSDマニュアル「脱髄疾患の概要」:https://www.msdmanuals.com/ja-jp/home/09-%E8%84%B3%E3%80%81%E8%84%8A%E9%AB%84%E3%80%81%E6%9C%AB%E6%A2%A2%E7%A5%9E%E7%B5%8C%E3%81%AE%E7%97%85%E6%B0%97/%E5%A4%9A%E7%99%BA%E6%80%A7%E7%A1%AC%E5%8C%96%E7%97%87%E3%81%A8%E9%96%A2%E9%80%A3%E7%96%BE%E6%82%A3/%E8%84%B1%E9%AB%84%E7%96%BE%E6%82%A3%E3%81%AE%E6%A6%82%E8%A6%81
・著しい改善を示した橋中心髄鞘崩壊症の理学療法 経験 :https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2002/0/2002_0_352/_pdf/-char/ja




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