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歩行機能回復のためのリハビリとコツ

この記事を読んでわかること
下肢の支持性を高めるための起立訓練や荷重練習の方法
歩行練習における装具の目的や使用法
歩行器や介助歩行などの安全な歩行訓練の方法


歩行機能を高めるためのリハビリテーションは段階的に行うことが重要です。
この記事では歩行機能を回復させるために必要な起立訓練や荷重練習の方法や装具の利用目的、歩行器や介助歩行での安全な訓練方法について解説します。
歩行器には様々な種類があり、患者様の身体機能に合わせた歩行器の選定や介助法が重要なので参考にしてみてください。

起立訓練〜荷重練習で足の支持力を取り戻す

起立訓練〜荷重練習で足の支持力を取り戻す
脳血管疾患などで片麻痺を呈した患者様にとって歩行機能の回復を目指すためには、段階的なリハビリテーションの実施が重要です。
一般的には寝返りや起き上がり、座位保持や立ち上がりなどの起居動作訓練から車椅子への移乗動作訓練、歩行などの移動訓練へと移っていきます。
この際、歩行機能の回復のためには下肢の支持性を高めることが大切であり、起立訓練や両下肢への荷重練習などが重要なリハビリのメニューとして挙げられます。

起立訓練の効果と方法

起立訓練は座った状態から立ち上がる動作を繰り返し行うことで、下肢の筋力やバランス能力の向上を図ります。
安定した椅子に座り、両下肢を肩幅くらいに開いてしっかりと足底をつけます。
そして上体を前かがみに傾けながら、できるだけ手を使わずに下肢の力だけで立ち上がっていきます。
下肢の力が弱く踏ん張りきれない場合は、手すりなどの補助や麻痺側の方から介助をして徐々に自力でできるように促していきましょう。

荷重練習の効果と方法

片麻痺に対して荷重練習を行うことは、麻痺側への荷重を促し立位姿勢や歩行時の安定性の向上が期待できます。
立位姿勢での荷重練習は、手すりや平行棒を使用し安全な環境で行うことが基本です。
介助しながら左右の下肢へ荷重を移動させたり、ステップ動作を行ったりしながら荷重を促す方法などもあります。

装具(短下肢装具・AFO)の使用とその目的

装具(短下肢装具・AFO)の使用とその目的
歩行練習をする際、短下肢装具(AFO:ankle-foot orthosis)を用いることがあります。
例えば弛緩性麻痺がある方は、足関節を自力で保持することが難しく歩行時に足がぐらつきやすくなったり、足が下がった状態(尖足)になったりします。
そこで短下肢装具を使って歩行練習をすることで足関節を適切な角度に保ち、歩行時に足先が引っ掛かることを防ぐことができます。
また麻痺によって自力で関節を動かせない状態が続くと、関節が硬くなり拘縮しやすくなります。
そのような時も短下肢装具を装着することで足関節の位置を適切に保ち、拘縮を予防する効果も期待できます。
この短下肢装具の種類には金属の支柱が付いたものやプラスチック製のもの、油圧制動式のもの、オルトップ型短下肢装具などがあります。
それぞれ適切な短下肢装具の選定や装着中のメンテナンスなど専門家に相談することが大切です。
短下肢装具を装着して歩行練習を行う場合は、医師や理学療法士、義肢装具士などの専門家の指導を受けるようにしましょう。

歩行器や介助歩行で安全に訓練を行うための方法

歩行器や介助歩行で安全に訓練を行うための方法
歩行機能の回復を目指すリハビリテーションにおいて、歩行器や介助歩行は重要な役割を果たします。
ここでは病院や施設などのリハビリテーションで使用される歩行器の安全な使用方法と介助歩行のポイントなどを詳しく解説していきます。

歩行器の使用方法と注意点

まず病院や施設のリハビリテーションで使用される歩行器にはタイヤの付いていない歩行器(ピックアップ式や交互型)やキャスター付き歩行器、またサークル型歩行車や四輪歩行車など様々な種類があります。
これらの歩行器はそれぞれ特徴が違うため、利用者の身体機能を正しく評価して選定することが大切です。
例えばピックアップ式の歩行器は、歩行器に体重をあずけることで下肢の振り出しが可能となりますが自分で歩行器を持ち上げる必要があります。
またサークル型歩行車は、コの時型のサークルの中に自分の身体を入れて歩くため低体力の方でも歩行距離を伸ばすことができますが上肢で歩行器を支える必要があります。
このように歩行練習で歩行器を使用する場合、対象者の疾患とその時の身体機能に合わせて歩行器の種類を変えることが重要です。
特に片麻痺の方の場合は歩行器歩行よりも杖歩行の方が安全に行える場合があるので、必ずしも歩行器歩行を経由しなければならないということはありません。
また歩行器を使用する時の注意点としては歩行器の適切な高さ調整を行うこととブレーキ操作が必要な場合は操作の練習を行うこと、また歩行器との距離感などもしっかりと把握しておきましょう。

介助歩行の方法と注意点

自立した歩行がまだ困難な方には介助をして歩行を手助けします。
歩行時の介助法としては見守り介助や手引き介助、歩行補助具を使用した介助などの種類がありますが、ここでは基本的な介助法についてご紹介します。

【介助の種類と方法】
見守り介助

  • 自力で歩行が可能だが転倒リスクがある。
  • すぐ近くで転倒に備えておくため、バランスを崩しやすい側に位置しておく。
両手引き介助

  • 患者様と対面で両手を支えて介助しながら歩行を行う。
  • 介助者が後ろ向きに歩くため注意が必要だが、患者様の状態が前から見え左右への重心移動など促しやすい。
  • 患者様の状態に合わせて、両手をもつだけや前腕からしっかり支持するなど介助量を変化させる。
杖を使用している時の介助

  • 患者様が杖を使用している場合、介護者は杖と反対側を介助する。
  • 杖歩行の自立度に合わせて、手をつないだりわきの下からしっかり支えたりと介助量を変化させる。
【介助歩行の注意点】
これらの介助歩行を行う際は、移動する経路上の障害物を取り除いておいたり滑りやすい箇所を事前に確認しておいたりして転倒リスクを減らしておきましょう。

患者様の身体状態をしっかりと把握して、転倒リスクに備えた位置からの介助が基本となります。
また無理のないペースで歩行を進め、適宜休憩を取ったり声かけをしたりして歩行の調子を合わせることも大切です。
さらに患者様には動きやすい服装や滑りにくい靴を着用してもらうことで安全性が向上します。

まとめ

歩行機能を回復するためには段階的なリハビリが重要であり、まずは起立訓練や荷重練習を通じて下肢の支持性を高め、体を安定させることが必要です。
また歩行練習の際には装具(短下肢装具・AFO)を活用することで、歩行時の安定性を確保したり拘縮の予防を行ったりすることもできます。
さらに安全に歩行練習を進めるためには、歩行器や介助歩行の適切な活用が欠かせません。
歩行器の種類や特性を理解し患者様に合ったものを選ぶことで、負担を減らしながら効率的に訓練を行えます。
近年では再生医療の分野も発展しておりリハビリと併用することでさらなる回復が期待されています。
今後の技術進歩によって、歩行機能の改善の新たな選択肢として加わる可能性があります。

よくあるご質問

機能回復訓練ではどんなことをするのでしょうか?
機能回復訓練は、失った身体機能の改善や現状の維持を目的として行われます。
例えば、歩行能力が低下した方に対して起立訓練や荷重練習を行い下肢の支持性を高めたり、短下肢装具や歩行器などを使用して歩行練習を行ったりするなど様々なアプローチがあります。

片麻痺のリハビリでは何をするのでしょうか?
片麻痺のリハビリでは麻痺側の筋力の向上や関節可動域を改善し、日常生活の動作をスムーズに行えることを目標としています。
具体的には、起居動作や移乗動作など基本的な動作練習や食事や排泄、入浴、更衣、整容などの日常生活動作、歩行や趣味的な活動などが自立して行えるように介入していきます。

<参照元>
1健康長寿ネット|運動療法https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/rehabilitation/undou-ryouhou.html
2医療法人羅寿久会 浅木病院|理学療法室http://www.asagi-hospital.or.jp/publics/index/50/
3「短下肢装具」について知ろう!|茨城県立医療大学付属病院https://www.hosp.ipu.ac.jp/cms/wp-content/uploads/2021/03/21.pdf
4短下肢装具(AFO)とはどのようなものですか?|NEXT STEPShttps://nextsteps.jp/houmonreha/faq/what-is-ankle-foot-orthosis-purpose-and-types/
5歩行器を選ぶときのポイントと安全な使い方|LIFULL介護https://kaigo.homes.co.jp/manual/homecare/basic/walker/
6歩行介助の目的や種類とは?介護職が注意したいポイントや介助方法を解説!|レバウェル介護https://job.kiracare.jp/note/article/4419/

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