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タバコの害の代償と禁煙のススメ

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2019.8.20

 タバコは、脳卒中やがん、心臓病などに関わる危険性が高まります。喫煙者本人だけでなく、他の人からタバコの煙を吸わされる受動喫煙の害も招きます。厚労省研究班が2018年にまとめた、タバコが原因でかかった医療費の研究報告書の発表記事がありましたので、禁煙の方法と合わせてご紹介します。

タバコの害による医療費用

能動喫煙 1兆2094億円
うち医科 (1兆1078億円)
うち歯科 (1016億円)
受動喫煙 3295億円
介護 1714億円
火災 975億円
清掃 16億円
合計 1兆8094億円

  厚労省研究班2015年分推計

 2018年にまとめた厚労省研究班の報告書によると、2015年度にタバコが原因でかかった医療費(超過医療費)は、喫煙者本人による能動喫煙が、1兆2094億円と推計されていました。脳卒中やがん、心臓病、糖尿病などの医科と、歯周病による歯科の医療費を含めた額になっています。
 受動喫煙が原因と云われる肺がんや脳卒中、心臓病の医療費は3295億円と推計され、能動喫煙と合わせると1兆5389億円の超過医療費がかかったことになっています。
 それ以外にも、タバコに関係する病気の方への介護サービスにかかった超過費用や、タバコを原因とする火災にかかった消防の費用、廃棄物処理にかけるタバコ関連の清掃費用が上記の表のように推計されていました。
 これらを全て合計すると、15年度にタバコのせいで余計にかかった諸費用の合計は1兆8094億円にもなっていました。
 研究をまとめた横浜市大の五十嵐准教授によると、タバコによる超過医療費(1兆5389億円)は、15年度国民医療費の3.6%を占めているとのことでした。
 医療経済研究機構のまとめによると、05年度に比べてタバコが原因の超過医療費では13%(2292億円)減少、合計費用ベースでは26%(6266億円)の減少となっていました。
 この傾向は喫煙率の低下が大きく関わっていると、五十嵐准教授は分析していました。

禁煙のすすめ

 禁煙の禁断症状を乗り切るには、2つの科学的ノウハウが重要なのです。

行動療法

行動パターン変更法

 喫煙に結びつく今までの生活行動パターンを変えて、タバコを吸いたいと云う気持ちをコントロールします。
・洗顔、歯磨き、朝食などの朝一番の行動順序を変える。
・昼食はいつもと違う場所やお店を選ぶ。
・食後は早めに席を立つ。
・お酒やコーヒーを控える。
・過労によるストレスを溜めないようにする。
・夜更かしはしない。

環境改善法

 喫煙のきっかけとなる環境を改善する。
・タバコを吸わない人の横に座る。
・タバコを吸う人の周囲に近づかない。
・喫煙道具のタバコやライター、灰皿などやタスポを処分する。
・喫煙専用スペースに立ち入らない。
・タバコが購入できる場所に近寄らない。
・タバコを吸いたくなる場所の喫茶店やパチンコ、飲み屋などを避ける。

代償行動法

 喫煙の代わりに別行動をとる。
・お茶や水を飲む。
・歯をみがく。
・入浴はゆっくりとする。
・シュガーレスガムや干し昆布をかむ。
・深呼吸をする。
・散歩や体操など、軽い運動をする。

薬物療法

 禁断症状は、ニコチンが体から抜け出す為に起きますが、この症状はニコチンが再び体内に入ると消えます。これを利用して、タバコの代わりに薬剤として体内にニコチンを補給して、禁断症状を和らげる方法をニコチン代替療法と云います。禁煙補助薬としては、「ニコチンガム」と「ニコチンパッチ」が使われていますが、飲み薬では2008年から、「バレニクリン」が禁断症状を和らげると共に、タバコによる満足感を抑制する特徴があります。

ニコチンガム、ニコチンパッチ

 ニコチンガムは一般の薬局・薬店で手軽に購入出来ます。正しいガムの噛み方をして、使用上の注意をしっかり守れば、禁断症状をかなり和らげることが出来ます。ニコチンパッチより速効性があるので、タバコを吸いたい衝動におそわれたら、すぐポケットから出して使用すれば安心ですね。
 ニコチンパッチは皮膚に貼るタイプの禁煙補助薬で、2008年から薬局・薬店で購入できるようになりました。健康保険で禁煙治療を受ける場合に、保険適用されるので、自己負担が軽減されます。ニコチンガムほどの速効性はありませんが、1日1回張り替えるだけで安定した効果が得られます。

飲み薬(バレニクリン)

 我が国初の禁煙の為の飲み薬で、2008年より健康保険が適用されています。研究によれば、既存の禁煙補助薬より、有効性が高いとされています。
最初の1週間は喫煙しながらの服用なので、喫煙本数の減少や満足感の低下(タバコを吸ってもあまりおいしいと感じなくなる)を見込みながら、段階的に禁煙に入ることが出来ます。

 このように、無駄な医療費の支出や国庫負担を避けて、健康的な生活を送る方がどれだけ良いか、もう一度考え直してみましょう。その上で禁煙を決心されたあなたには、禁煙補助薬がきっとお役に立つはずですよ。

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