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脳梗塞における再生医療について

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2019.2.23

脳梗塞は脳の血管が詰まったりして、栄養を運んでいた血管部分の脳が損傷・壊れることによって起こります。壊れた脳を再生する力を我々は持っていますが、私たちが力を入れる再生医療においてこの力『自分を治す力』を増やすことが可能になって来ています。現在、この領域の治療には、いろんな細胞を用いた再生療法が研究されていますので、その代表的なものを以下に挙げてみました。

骨髄間葉系幹細胞

骨髄細胞の中には骨髄間葉系幹細胞と云う、いろんな細胞に分化出来る細胞の存在が確認されています。神経細胞やグリア細胞などと呼ばれる、脳を構成する細胞にも分化出来るようになっており、動物による治験では、直接に脳内移植したり、頸動脈や静脈内に注射する方法を行っています。脳梗塞の部分に移動した骨髄細胞は、神経細胞やグリア細胞に分化して脳梗塞の部分が縮小して、機能的に改善することが分かっています。異なる免疫による拒絶反応が起きない自家移植が可能なことは、骨髄間葉系幹細胞の大きな長所になっています。
骨髄間葉系幹細胞を用いた脳梗塞治療は既に臨床効果が報告されています。報告によると、中大脳動脈領域の脳梗塞において、患者さんの骨髄間葉系幹細胞を培養して、発症4-5週後と7-9週後の2回静脈注射を行いました。1年間の観察によると、神経学的に有意な改善効果が得られています。また、国内外の大学や一般病院レベルでも臨床研究が進んでおり、安全性や効果の報告が増えてきています。今後の脳梗塞の治療の発展がなお一層、期待されます。

hNT細胞

ヒトのteratocarcinoma(テラトカルシノーマ)と呼ばれる奇形癌腫から作られた、hNT細胞と云う細胞株があります。この細胞を神経細胞に分化させて、脳梗塞の動物に移植すると、効果があったと報告されました。これを受けて、アメリカでは神経細胞に分化させたhNT細胞を、脳梗塞患者さんに脳内移植する臨床応用が行われました。基底核(脳の深部)に脳梗塞を発症して6ヶ月以上経過した患者12名に、脳内細胞移植を行いました。その結果、移植に伴う副作用もなく、神経症状は有意に改善されたと報告されています。このhNT細胞は神経幹細胞と似た性質を有した細胞なので、これからの神経幹細胞を用いた脳梗塞に対する再生医療の発展に期待がかかります。しかし、hNT細胞とは癌細胞なので、iPS細胞などと同様に、臨床応用するにはかなりのハードルがあり、まだまだ改善すべき点が多数あると思われます。

脳の再生医療については、いろんな細胞を使った再生療法の研究が行われ、一部は臨床応用されていますが、多くはまだ、基礎研究の段階です。基礎研究をしっかり積み重ね、安全性をチェックしながら臨床応用に進んでいきます。

本来、我々が持っている自分を治す力を高めること(再生医療)は障害を軽減させたり、未病の状態を改善させるのに役立ちます。まだ再生医療という分野は一般的な治療として普及しておらず、また厳しい法律や規制がありますが、私たちは「誰もが気軽にこの治療を受けられる様にしたい」と願って、再生医療に特化した治療を続けていきます。

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